パザ日誌


2006年05月20日(土曜日)----すぎもと

ズレた

昼から個人練習でスタジオへ。昨日の外山さんに影響されて、ちょっと新曲の叩き方を変えてみたりしたんですが、ライヴ前にそんな事して大丈夫か? っていう事については、なるべく考えない方向でいくことにしました。2時間叩いて、練習不足のために腕や手のひらがダルくて、フラフラになりながら帰宅。

もう動きたくない気分なので、DVDを立て続けにみまくる事に。岸野さんのWatts Towers→不思議な六月の夜ツアー→たま解散ライヴ→デートコースペンタゴンロイヤルガーデン→こなかりゆライヴ(バックがTipographicaなのだ!)と見てテレビに変えたらアニメ版『チャングムの誓い』が始まっていて、現在の時間を知ってびっくり。まだ夕方5時くらいかと思っていたのに! 

そんな訳で、あわててpazapのリハへまたスタジオへ。2時間、明日のライヴの為の最終リハでございましたが、個人練習に入ったのが良く鳴る部屋だったせいか、感覚が変なのですよ。おまけに調子に乗ってスリップ・ビート――8分音符分後にズラして叩いていた――で叩いたりしたら、演奏が崩壊寸前? になったりして(苦笑)。pazapのメンバーは変態的な事しても動じないので、つい調子に乗って長いスリップさせたら、危険な事になってしまったのでした。皆様すみません。ライヴ前日に。

という事で、時間的感覚も数時間ズレたままでリハ終了。さぁ、明日はホームランだ!


2006年05月19日(金曜日)----すぎもと

BOZO@UrBANGUILD

雨。しかも夕刻からは更に激しく。

青ッ鼻をズルズルいわせながら、新風館ヴィレッジ・ヴァンガードスタジオ・ヴォイスを立ち読み――『プログレッシヴ・ディスコ』ってカッコいい響きですね。ダサイという意味も含めて――した後、鼻をズルズルとかんで、マクドで軽く腹を充たして、鼻をズルンズルンとかんで、楽器屋でスティック2セットを買って、エスカレーターで店内に響き渡るくらい鼻をズルズルズルズルとかんで、木屋町三条を下がりUrBANGUILD(アバンギルド)へ。

UrBANGUILD(アバンギルド)は今月オープンしたばかりのライヴハウスなのですが、店の外に道具とかが散乱していて、まだ完成してるって感じじゃないんでしょうね。それでも中はカフェ・アンデパンダン風の、所謂『廃墟感』がありまして、完成してないっていうのも演出ではないかと思ってしまいます。アンデパンダンの元スタッフがオープンしたお店だと聞いておりましたが、アンデパンダンがライヴをほとんどしなくなってるので、ひょっとしたらアンデパンダンのライヴ部門の移転っていう感じなのでしょうか?

アンデパンダンとは違って1段高くなってるステージを見てみると、ピアノがアップライト。これ、ひょっとしてアンデパンダンに置いてあったものじゃないの? と思って、ちゃんと調律とか出来てるのかな? と嫌な予感がしたのですが、BOZOの演奏が始まると、出音とピアノの南さんの態度を見てると、やっぱり……と思ってしまいました。結果、1部の最後の曲からは完全に南さんはステージを降りてしまい、後はトリオでの演奏となってしまいました。凄く残念だったのですが、貴重なBOZO Trioの演奏を聴けるというのも、有る意味貴重な体験だというポジティヴ方向へ考え方を変えてみて、それにしてもこのトリオにしても凄すぎる演奏だったので、じゅうぶんに満足の出来るライヴではありました。

外山さんのドラムプレイを生で見るのは初めてだってちょっと前にも書きましたが、これは本当に凄くエキサイティングな体験でした。Pearlのドラムセットだったので、多分借りてるセットだと思うのですが、客席から見ると横向きにセットしてるので、手元も足元も良く見えるという非常にお得なライヴでもありました。半分以上が立ったままのプレイだっていうのは想像していたものでしたが、それにしても独創的な叩き方、それからポリリズミックな、そしてバーラインを超えまくるプレイは本当に圧巻! ベースの水谷さんがきっちりとそして素晴らしいリズムを出していても、客席ではまるで唖然としてるじゃないかっていう、つまりリズムを取って体を揺らすっていう状態じゃないっていうのは、やっぱり外山さんに圧倒されているからだと思いました。それくらい、外山さんのドラムっていうのは、BOZOのサウンドを特徴付ける重要なものであると思いました。勿論、リーダーであり、サックスの津上さんのソングライティングやプレイも素晴らしかったです。あと、M.Cも興味深かったです。

惜しむらくはやっぱりピアノという事になるのですが、これは「やっぱジャズ聴くなら、三条あがった方がいいって事だよなやっぱり……」とならないように、このハコのこれからに期待! という事に尽きると思います。残念。本当に。


2006年05月18日(木曜日)----すぎもと

体に無理矢理染み付ける

まだフラフラしつつも、なんとか布団からはい出し、やっとの事で1日をやり過ごし、夜には2時間の個人練習に籠っておりました。ドラムを叩いてたらちょっとは元気になってきた気がする。

昨日の夜はちょいと外出をして、スネアのヘッドを買いにゲイトウェイへ。前回に行ったときも、いつもここで買ってたPro Markのスティックが無かったので、しょうがなくライヴ本番前に河原町のKeyに買いに行ったんですが、今回もやっぱり無かった。もしや廃番になってるのでは? と思って店員さんに聞いてみたら、単にこの店が取り扱いをやめただけだったようです。売れなかったのかなぁ……。残念。ロットでだったら注文もできるそうなのですが、そんなに要らないので、他でバラ購入する事にします。

それよりもスネアのヘッドです。今回もいつものRemoのパワーストローク3にしたのですが、張り替えて今日叩いてみたら、そんなにコーティングが剥げないのですな。やっぱり。前回のライヴ前に張ったヤツは2時間でコーティングがボロボロに剥げて、あれ? こんなにヤワだったけ? って思ったんですが、あれコーティングがおかしかったんですな。つまりハズレだった訳です。ちくしょー! (テンッテテンテン、テテテテテンテン……)

さて、いつもはラスト1週間で猛烈なるスパートをかけて、なんとかライヴは力まかせに乗り切るというのがパターンなのですが、今回は風邪のせいでそれもできず、ちょっと本番が怖いですが、なんとかしてみます(苦笑)。新曲以外は(苦笑)。しかし、pazapの曲ってのは、バリバリの変拍子の曲より、『ボク』とか新曲『ニャピョンガ』みたいな、4拍子のシンプルな曲がやたら難しいっていう法則があるのですな。まぁ『ボク』の場合は2層3層のポリリズムがあるからなんですが、『ニャピョンガ』は自分に備わってないリズムで手こずってるっていう感じで楽しいです。涙が出るくらい。


2006年05月17日(水曜日)----すぎもと

壊れ気味

案の定、今日も1日中寝るはめとなってしまった(苦笑)。今年の風邪はしつこい……という台詞は、毎年何度となく使用され、ユースケ・サンタマリアのコメント並みに信用出来ないものの代名詞みたいなものだが、結局は『今年の風邪』と限定しなくとも、風邪なんていうものはしつこいというものだ。

という訳で、今日1日に起こった事といえば、トイレの電気を付けた瞬間に、『ピカッ』という閃光と共に電球が切れた事くらいだろう。ここ1ヶ月の私の破壊王ぶりには、もはや苦笑しかでまい。考えてみると、電話が壊れた頃からもう始まっていたのかもしれない。それ以降、瞬間的に思い出すものを擧げても、電球(2本)・デジカメの液晶・iBookの電源コード(断線したみたい)・チューニング・キー……等、凄まじい勢いで――これはちょっとオーヴァーか?――壊れて行く。

おまけに体調まで崩したし(笑)、さて、次はライヴを無茶苦茶にするだけだ。ははははは……。


2006年05月16日(火曜日)----すぎもと

ダウン

結局昨日はSEを作ってCDに焼いた後、マスクをしたまま眠ったのですが、今朝起きると余計に酷くなってるのでした。これはダメだわぁ……という事で、今日は1日中寝ておりました。

寝てると変な夢を見まして、(実在しない)近未来風の親戚のお家へ泊まりに行ってて、帰ろうと思ったら自分の靴が見つからず、ひたすら探し続けるという夢で、しまいには急に家が(実在する)実家に早変わり、おじいちゃんとおばあちゃんが居て、何か話をしながら(もう故人となってる)おじいちゃんがボクにプレゼントをくれるのです。それが何故か『はんこセット』みたいなやつで、透明のプラスチックなハコに、変な形のはんこの素材が何種類も入ってて、それに自分で名前を彫ってはんこにするというセットなのです。中には瓦も入ってて、これをどうやってはんこにするんだか不思議だったんですが、それよりも何故かこれを受け取る時に涙がとまらなくて、必死でこらえてるんですがポロポロ流れてきて目が覚めました。悲しい涙ではなくて、どっちかっていうと嬉しい涙80パーセントにちょっと切ない涙30パーセントって感じ。で、実際に起きると本当に涙で顔が濡れておりました。なんだったんだろう、あの夢は?

不思議な感じで起きるともう昼で、録画してあった水戸黄門の再放送(第28部)を見ながら昼食。食欲はちゃんとあるんですよね。ちょっと本を読んだりしてるとまたウトウトと眠ってて、気がつくと18時。ダウンしてても今日はすでに個人練習でスタジオを予約してあったので、スティックとカウベルとiPodだけを持ってスタジオへ。フラフラになりつつも、ずっと新曲の練習を2時間やりました。これは明日も無理かな……。


2006年05月15日(月曜日)----すぎもと

ableton LiveとM

先週からひいてる風邪がまだ治らず。始めは喉の痛みから来たんですが、今日当たりからは咳が酷くなって来ておりまして、1日中マスクをしておりました。腹筋が鍛えられるんじゃないかと思うくらいですな。

それでもライヴ用のSEを作らねばと思って、ableton LiveのImpulseをMでコントロールしてバス送り、それをオーディオ・トラックに録音してファイルに書き出し、ProToolsにインポートして、その上にダビングをして仕上げました。だいたい2時間ちょっとくらいで7分半弱くらいの曲。これを作曲って言ったらバカにされるような作り方で、しかも作り込んでないのでシンプル極まりないのですが、練習として作ったって感じです。これはライヴ後に公開いたしますので、お楽しみに!

しかし、Mとableton Liveは相性がいいですね。前はLogicのソフトサンプラーをMで鳴らしてたんですが、これが最悪で難儀しました。ルーティングするのも大変で、もうエンヴァイロメントなんか無くしてくれよ! と思いましたですよ。おまけに同期がダメで、Mを鳴らしてもリズムが無茶苦茶になってしまうんです。その無茶苦茶な状態を敢えて録音して公開したのが『M16』っていう曲です。その後、結局ちゃんとしたリズムで鳴らないので、Mから一旦スタンダード・ミディ・ファイルに書き出したのをLogicにインポートして作ったのが『男十四匹』なんですが、これableton Liveだったらあっという間にルーディングできて、しかもリズムもちゃんと鳴ってくれるんですよ。これはちょっとハマるなぁ……。これからはこれで行こう! 持ってるableton LiveはProTools LEに付属してたLiteヴァージョンで、ヴァージョンは5なんですが、これはそのうち正規版にヴァージョンアップしたいですね。素晴らしいソフトですよ。


2006年05月14日(日曜日)----すぎもと

1週間前

いくら風邪でしんどくっても行かねば成らぬ、図書館へ! という事で、鼻水を垂らしながら、本とCDを返却しに醍醐図書館へ。

クリエイティブ・コモンズの本とかと、CDは竹村延和の『10th(テンス)』と、なんと与世山澄子の『インターリュード』が置いてあって、借りて来ました! しかし、いつもながらに凄い図書館だなぁ! 多謝!! 鼻水を垂らしながらですけれど(苦笑)。

その後、Arcdeuxへ来週のチケットを受け取りに。もう1週間まえだっいうのに(苦笑)。しかも、今回は告知もちゃんと出来てないし、なんせDMも作れてないのが痛い。実はこの週末で出そうと思ったんですが、火曜日とかにDMが着いて「次の日曜日ライヴです。来てね!」っていうのもふざけた話ですし、そんな失礼な事は止める事にしました。でも、どっちにしても不義理をしてしまう訳で、どうもすみません。鼻水を垂らしながらですけれど(苦笑)。

しかし、今聴いてる竹村延和さんの『10th(テンス)』が格好良すぎるので、なんとかライヴのSEくらいはちゃんと作りたいと思ってるんですが、なんせ鼻水たらしながらなんでどうなる事やら……。来てみてのお楽しみという事で。

もしどうしてもその日に京都に居る、また悔しいがその時間はヒマだ……なんていう人がいましたら、人助けだと思って来てやって下さいませ。Arcdeuxの5月のスケジュールの『受』マークからメール予約も出来ますのでよろしくです!


2006年05月13日(土曜日)----すぎもと

ナイトメア

風邪には睡眠だ! という事ですが、なかなか寝付けず、ついには悪夢――調子に乗ってカレーを食べ過ぎて、苦しくて苦しくてトイレに吐きに行くという夢で、カレーを食べ過ぎたっていうのは事実で、つまりどこまでが夢で、どこまでが本当かっていうのが曖昧なという点でも悪夢な訳であります――を見て午前4時に目が覚め、ヨーグルトを食って薬を飲んで、AMラジオを聴きながら、なんとか8時間くらいは眠れたような状態です。

まぁ、そんな状態で風邪が治る訳もなく、悪寒と軽い頭痛までしてきて、しかも雨の中をスタジオへpazapのリハ。あぁ……、気付けばライヴまであと1週間!


2006年05月12日(金曜日)----すぎもと

木屋町の三条では下がります

どうやら風邪をひいてしまったみたいです。昨日の京都コンサートホールの中から、ちょっと喉が痛いなぁ……と嫌な感じがしていたのです。何とか今日は1日持ったものの、今から寝込みそうです。間違いなく。すでに夕方からは寒気がゾクゾクときております。

京都の木屋町三条のライヴスポットといえば? まぁ、これまではラグだった訳ですが、何と新しい場所が出来たそうですね。三条を上がったのがラグならば、今月誕生したのは『アバンギルド(Urbanguild)』というお店だそうです。出来たばかりのその場所で、ちょうど1週間後の19日にBS 13thというライヴがあります。CDは1stしか持ってませんが、絶対にライヴを見てみたいと思っていたBozoを、やっと見る事ができます。いや、自分のプロフィールの『こんな風に叩きたいと憧れるドラマー』に『外山明』なんて書いておきながらも、実は生で外山さんのドラミングを見るのはこれが初めてなんです。

例えばこのBozoにしたって、ラグに出てもおかしくないメンツだし、サウンド的にもそうかもしれません。でも、明らかにラグではないんですよね。京都でこの辺りのグループが出来るハコって、やっぱりアンデパンダンしか思いつきません。で、アバンギルドはアンデパンダンに居た方がオープンしたお店だという事で、また1つこの辺りの音楽を聴ける場所が出来たって事で、本当に嬉しい限りです。どんなお店か非常に楽しみにしつつ、いまからぶっ倒れようと思います。


2006年05月11日(木曜日)----すぎもと

レニングラード

京都市交響楽団の定期演奏会を聴きに行く前に、六角堂の近くに有る中古CD屋さんに久しぶりに寄ってみたら、シュトックハウゼンの『コンタクテ』(Wergo盤)が1000円ちょっとで出ててびっくり。しかも面だし。あんまり中古屋さんでシュトックハウゼンのCD見かけないですからね。持ってるので買いませんでしたが。しかし、相変わらずクラシック・コーナーにも現代音楽コーナーにも置いてなくて、ストレンジ・ミュージック・コーナーに置いてあるのですよ。テリー・ライリーやライヒと並んで。需要がちゃんと分ってるって事なんで、良いCDショップだという事でしょう。

それから、ちょいと新風館に寄り道してから、地下鉄で北山へ。

京響第488回定期演奏会は……。

指揮
ドミトリ・キタエンコ(Dmitrij Kitajenko)
曲目
  1. モーツアルト:交響曲第36番ハ長調『リンツ』K.425
  2. ショスタコーヴィチ:交響曲第7番ハ長調『レニングラード』op.60

今週も睡眠不足で、昨日も4時間半しか寝てないので、モーツアルトは正直キツかったです。コックリコックリ(苦笑)。いや、睡眠不足の問題だけじゃなくて、モーツアルトは性に合わないんですよ、やっぱり。しかし、今日の京響は弦がもの凄く綺麗に聴こたのです。いつもだいたい同じ所で聴いてるから場所のせいじゃないと思うんですが。それとも、モーツアルトだから弦楽器の割合が多いからなんだろうか? と思ったりもしたんですが。

20分の休憩の後、ショスタコ『レニングラード』。今年始めに聴いた井上道義指揮の『11番』も素晴らしい演奏でしたが、今日の『7番』もかなり凄かった。特に第1楽章の耳に残るあのメロディーを繰り返す所。演奏がどんどん盛り上がって来る度に、鳥肌ものの迫力。勿論、モーツアルトとは違って、ステージいっぱいの大編成なので、絶対的な音量も大きい訳ですが、そういう問題だけじゃなく、迫って来るものがありましたですよ。まぁ、なんとチープな感想で情けないですが(苦笑)。本当に凄かった。京響のショスタコはいいですね。雑誌に載ってたこの前の『11番』のレヴューに、『おとなしい京都の聴衆が熱く応えた』みたいな書き方をされてましたが、あの時より今日の聴衆は熱かったですよ。来年の岩城宏之指揮の『5番』も楽しみです。

しかし、ドミトリ・キタエンコ氏の指揮っぷりも楽しめました。これは本当にポディウム席の特権。特に、演奏が盛り上がって来ると、踊ってるような動きになったりして。とにかく、良い演奏会でございました。

来月は『グレの歌』なのですが、残念ながらこれは行けそうに有りません。トホホ……。



pazap研究室 all rights reserved.