パザ日誌

コラムというほど大袈裟でなく、日記というほど更新もできない。
ただ、pazapのメンバーが思ったことを書き綴るページです。


2003年11月30日(日曜日)----すぎもと

大急ぎ

昼を過ぎてから、大急ぎでメンバーに渡すCDと、今日のリハでやる曲の打ち込みをしたりしました。思ったよりスムーズに進んだので、なんとか間に合ったのでした。さて、もうそろそろリハに出かけなければ……。


昨日テレビを見ていたら、知らない役者さんが出てたので、「これ誰?」とうかつにも聞いてしまって、初めてそれが竹野内豊という人であると知りました。そうだったのか……。「うかつにも」と書いたのは、こういう知名度の高そうな人を知らないとなると、しこたまバカにされる可能性が大だという意味です。まぁ、この時は問題なかったんですが、ちゃんと場所はわきまえて、これからは「さすが、竹野内豊はいいよね」てな表情をして見る事にしようっと。それよりも、このドラマでは野際陽子と北村総一郎が夫婦役で出演してて、「京都迷宮案内」ファンのボクとしては、いくら目をゴシゴシとしても、「キャップ」と「大洞署長」としてしか見えないので、この番組は見るのを諦めました。

いやいや、テレビの話でもっと深刻なのは、そろそろ寿命がきてるうちのオンボロテレビの方でして、そろそろ藤原紀香は藤原紀香として見る事が出来るテレビへの買い換えが必至なのであります。よって、各局が最近こぞってPRしている地上デジタル放送対応のテレビなんて、アナログ放送が終了までに買えるのか? とか、まぁそういう事は考えも及ばないのであります。そういえば、地上波デジタルのPRといえば、今日NHKでやってたのが一番面白かったですね。ドラマ仕立てになってて、結構笑えました。


2003年11月29日(土曜日)----すぎもと

さるさるはてな?

昨日の日誌のタイトル――まぁ日記にタイトルを付けるという行為もどうかという問題もある訳ですが――で「秋の夜長」と書いてしまって、そういえば今は秋だっけ? 冬だっけ? と小一時間自問自答しておりました。一番単純に解決する方法は、「立冬」を基準にしたらいいだけの話で、それならとっくに「冬」になっておりますが、体感的にはそう単純にいかないのも事実であります。こういう事を考えているだけで、自分の人生の中でのかけがえのない小一時間という、またと無い貴重な時間を無駄に出来るのだなぁ……と関心したりもしましたが、同時に「暦の上で」という考え方は「酒の席での事だから……」というニュアンスを想像させたため、ちょっと今回は遠慮した訳でございます。酒を飲んだ上での事というご都合主義的な発想は、とっても合理的で素敵なものなのですが、今のご時世ではそういう論理も、ちょっと通じない程のギスギスした世界だという警鐘の意味も……微塵にもこもってません。

今日は巻上公一さん案内のホーメイのイヴェントが、清水寺である日だったのですが、生憎の雨が降り続いているので行くのを断念しました。雨天決行だったのでしょうか? 楽しみにしていただけに、とっても残念でした。それよりも気がかりなのは、明日は久しぶりのpazapのリハなのですが、作曲・個人練習も含めて、まったく準備できてません。ちょっとヤバイかも……。

そうそう、「さるさる日記」の更新をはてなアンテナが取得出来ない状況があって、「さるさる日記」をいくつか愛読してる身をしましては、たいそう不便を感じております。ちょっと前に「さるさる日記」の広告の入り方が変更になってて、ちょうどその辺りからはてなアンテナの更新取得が出来なくなってる模様ですね。事実関係は分りませんが、アンテナでの更新チェックというのは効率的でいいんですが、広告を見せたたい側から言わせたら、これはイヤなものなのでしょうね(ディープリンク禁止! なんて言ってる企業サイトの言い分と似てる気がします)。いままではアンテナなんて素人には簡単に設置できなかったからよかったんでしょうが、はてなアンテナという画期的なサーヴィスが出て来て、状況は変わって来たのでしょうかね。


2003年11月28日(金曜日)----すぎもと

秋の夜長のネットラジオ

先週までの堕落した生活を改めようと、ググっと睡眠時間を増やしてみる実験をしてるのですが、これが皮肉な事にうまくいきません。無理矢理に寝ようとしてると体が察知し、そういう束縛された態度に、反射的に嫌悪感がわき起こってくるのかも知れません。手っ取り早く言いますと、眠れないのですな。寝よう寝ようとするごとに、目が冴えてしまって、なんとかうまく眠りについても、結局明け方の四時頃に目が覚めてしまうという、まったく困った日々でございます(苦笑)。

この明け方に目が覚めるっていうのは困ったもので、音楽なんて聴いてみても逆に目が冴える性分ですし、かといってテレビをつけてみても、砂の嵐、若しくはまったく意味の無い、大阪市内のピンポイント道路状況が分るくらいのものです。こういう時には、やっぱりAMラジオを聴くのが一番良いと思い、そういえば学生時代は必ず枕元にラジカセを置いて、ヤンタンなんぞを聴きながら眠っていたなぁ……とか、ちょっと感傷に浸る感覚を思い出しました。しかし、うちのコンポは、MDの音をデジタルでパソコンに取り込むための周辺機器になってしまっているので、寝ながら聴くという使い方は、もはや出来ない事になっております。しょうがないので、久しぶりに枕元のiBookでネットラジオを聴きながら寝る事にしました。

やっぱり深夜放送はヤンタンでしょう! という事で、(音楽以外は)ノーカットで三週分配信されてる ヤンタン日曜日の「座るラジオ」を久しぶりに聴いてみました。この番組は笑福亭鶴瓶が町中に座って、町行く人と話をする……というだけの番組なのですが、これがとても面白いんですね(前に聴いてた頃はオセロの松嶋もレギュラーだったのですが、最近は変わってるんですね)。

MBSには昔「夜はクネクネ」という、角淳一アナウンサーと「あのねのね」の原田伸郎、それからトミーズ雅が、ただ町を歩くという、このヤンタンのテレビ版みたいな番組をやっていて、深夜番組にもかかわらず、結構人気番組だったですね。ボクは中学の頃からこの番組のファンで、大人になったらいつか、この番組に出演してみたいという夢に胸を膨らませ、それでもいてもたってもいられなくなり、例の田舎町をラジカセとマイクを持って、友達と二人で夜に練り歩いたものです。ただ、深夜の田舎町ですから、本当に誰にも会わない(笑)。もし出会っても、ラジカセかついだ中学生にマイクを突きつけられても、せいぜいシンナーでラリってるバカ中学生だと思われて、警察を呼ばれるのがオチでありますが……。

結局、この「夜はクネクネ」はボクが高校の頃に、山口百恵の歌と共に終了してしまい、ボク達の夢も砕け散ってしまったのですが、この「座るラジオ」を聴いてたら、そんな古き良き時代の気持ちを思い出して、なんともいえない気分になるのでした。まぁそういう事で、結局最後まで聴いてしまって――一時間半近くあるのです――全然目的を達成出来ずに、今日も不眠症が続くのでありました。あぁ、眠い……。


2003年11月27日(木曜日)----すぎもと

おまけというレヴェルじゃない

「トリック」を見てたらカツラ男が「犬山イヌコ、『犬子』カタカナに改めみたいや……」とかっていう、分る人には大爆笑、分らん人には何の事やらサッパリっていうネタを入れてましたですね。ナイロン100℃という劇団の……というより、ポケモンのニャースの声って言った方が、もしくはマキバオーの声って言った方が一般的には知名度が高い「犬山イヌコ」さんは、ちょっと前まで「犬山犬子」って全部漢字で書いてたんですよね。

犬山イヌコさんと言えば、昨日は「ちちんぷいぷい」という関西ローカルな番組の中の、「今日のダレ?」っていうコーナーで、犬山イヌコさんを取り上げていて、ばっちりヴィデオに録画したんですが、スタジオに居た人の知名度はゼロだったんで、やっぱり一般的には知る人ぞ知るって感じなんでしょうか? もうすぐ「1980」っていう映画も公開されるし、その映像も出てましたです。あとナイロンの芝居の宣伝もしていたんですが、今からチケットあるんだろうか? 発売開始三十分ですでに楽日がソールドアウトで、その前の日の後ろの方がやっと取れたくらいなのに……。ただ当日券は出るみたいですが。

そういえばこの前、ユースケ・サンタマリアと奥菜恵が出てた、ナイロン100℃のミュージカル「ドント・トラスト・オーバー・30」のDVDが、いきなり発売日に届いてビックリしました。注文してから五ヶ月もたってからだとすっかり忘れていて、宅配便の方に「代引きです」とか言われて焦りました。はじめはネガティヴ・オプションか何かだと思って、突っ返そうとしてましたし……(苦笑)。三倍速で録画してもらったヴィデオじゃなくて、高画質・高音質で見られるのは嬉しい限りで、やっぱりイヌコさんの「暴力猿」は何回見ても面白いのでありました。このDVDは、大体ワウワウで放送されたものと、インタヴューも含めて同じだと思うんですが、テレビでは無かった公演後の楽屋裏とかの模様も収録されてて、これが楽しいです。イヌコさんがあの声で「みそしる」とかって言ってるのとか。

それはそうとして、今日は空気清浄機のフィルターを交換しようと思って、近くの電気屋さんに寄ってみたんですが、三件ともに置いてませんでした。どうやらフィルターとかの消耗品より、新品を売りたいような感じですね。しょうがないから取り寄せてもらおうかなぁ。三件目に立ち寄った八千代ムセンで、MaxellのCD-R(十枚組)を四百円弱で購入して帰ってきました。

その後で赤池の交差点を東に入って日産の横らへんに出来た「レストアストア」という店に寄り道。ここは中古の本やCDやゲーム、それから古着や中古楽器まで扱ってる店で、それにインターネット・カフェとか、セルフうどんの「はなまるうどん」が入ってたりする店なのです。今日はサっと見ただけでしたけれど、本もCDも結構な数があったので、またゆっくりと見に来なくては。楽器はフライング・ヴイがありましたよ、生野さん。

帰ってくると、メールで注文していた岸野雄一さんのアルバム"A to 2"が届いてました。ちょっと重いなぁ……と封筒を開けてみると、なんとおまけ(?)が一杯入ってて嬉しいではないですか。もう、こんな一杯いいの? という程の。本当にこんなに貰っていいんですか? って程のです。やっぱり違うなぁ、岸野さんは。


2003年11月26日(水曜日)----すぎもと

のどいた

今度は、今月二度目の喉が痛い症状が来ました。一日に何回もイソジンでゴロゴロとやってます。こう書くと嫌々うがいをしてる様ですけれど、実際はゴロゴロとした後、炎症を起こしてる場所がヒリヒリするのがもの凄い楽しい。まぁ、楽しみでもなくっちゃ、やってられません……という感じもあるんですけれど。

それで、喉が痛いのは今月に入って二度目だと書きましたが、実際はこの前の喉痛と今回の喉痛がちょっと違う事にさっき気づきました。この前のは完全に風邪の喉痛だったんですが、今回のはどうも花粉症っぽい感じがします。風邪の喉痛はご飯を食べるたびに痛いっていうのが定番だったりしますが、花粉症の時はそういう下の方でなくて、口と鼻の間くらいが炎症を起こしたりするんです。なぁんだ、てっきり風邪だと思ってた。いやいや、待てよ……、これじゃ一年の半分くらい花粉症の症状が出てるんじゃないの? もう嫌だ嫌だ。とうとうこのシーズンにも花粉症か? ブタクサか何かか?

今月は長い事体調がすぐれなかったので、てっきりこれは風邪なんかじゃなくて、悪い病気か何かじゃないか? ……なんて、日記の更新もそこそこに、お医者さんの宣告に対して、どういう対処をしたらいいのか、あらゆるシミュレーションを立てて遊んでいたんですけれど、これじゃ当分お預けという事ですね。


2003年11月25日(火曜日)----すぎもと

ロケ

友達からの電話で聞いたのですが、うちの田舎は今大盛り上がりで大変なのだそうです。何事かと思ったら、三〇年目かなにかの「俺たちの旅」のロケが、今うちの田舎町で行なわれているのだとか。中村雅俊や田中健や秋野太作などが勢揃いで、その他にも岡田奈々や布施博、それからなんと神田うのまでが来てるのだとか。ほんとに何も無い田舎町でのロケだけに、町民は大パニックで、十年分の盆と正月が一緒に来たみたいな感じだそうです(かなり大袈裟)。

だいたい、何で徳島南部なんていう場所でロケをするんだろう? という疑問があるんですが、日本テレビ系という事もあって、日テレ系の地方局である四国放送があるからかなぁ? とか考えたんですが、どうやら徳島出身の鎌田敏夫さんが脚本を書くからなんですね。納得。うちの町のロケは港にある漁船のドックとかでの撮影とか、 出羽島 てばじま という町から十五分程定期船に乗っていく島で撮影をするんだそうです。オンエアが楽しみ。他でも色々と撮影するだろうから、そんなに出てこない気もするけれど。

ともかく、一番ありえないのは、あの徳島南部の港町――というより漁港――と神田うのという取り合わせでありまして、このシャネルのバッグからカツオを覗かせて買い物するかのようなイメージがまったく似合いません。その辺りがどう映像化されるのかというのも、楽しみの一つです。

関連サイト

2003年11月24日(月曜日)----すぎもと

ヘリコプター

そういえばこの前の金曜日、朝から吐き気がしてダウン気味だったのが昼過ぎにもちなおしてきて、コンビニで五〇〇ミリリットルのポカリスエットのペットボトルを買って、公園で空をみながらまったりと飲んでたんです。で、その時に爆音をたてて、ヘリコプターが南から北へ飛んでいったのを、何気なくボーっとした顔で眺めてたんです。今日ニュースとかを見ていて、あのヘリコプターに乗ってたのは、多分トム・クルーズだったんじゃないかなぁ……とふと思ったりしました。何か映画の試写会かなにかで、京都の二条城へ来てたんですよね。報道陣は新幹線で来ると思っていて、京都駅でスタンバってたら、実は空からだったってテレビで見ました。だからどうって事もないんですが、今日の京都も大渋滞だったです。ボクの行動範囲で一番渋滞してたのが、ジャスコの出口渋滞だったっていうのが間抜けなんですが。何でジャスコの駐車場から出るだけで、こんなに時間かかるんだ? とか思いながら、ヘリでひとっ飛びで帰りたい気分でしたですよ。


2003年11月23日(日曜日)----すぎもと

内緒

いやぁ、流石に秋の行楽シーズン。しかも三連休ですから、京都市内は夜の十時を過ぎても大渋滞でございます。北から南まで、京都市内を縦断して帰って来たんですけれど、危うく巻き込まれる所でしたです。今までで一番えらい目にあったのは、祇園祭の宵山かなにかの時に、通い慣れた道で普段三十分程の所に二時間かかった事があるので、ちょっと恐怖なんです。でも、流石に夜の十時頃となると、実は大渋滞してるのは本当に局所のみで、一本横の通りはガラガラという状態なんです。恐らく名神南インターまで、そのまま行ってたらあと一時間はかかるだろう車たちを尻目に、こっちに付いて来たら十分で行けるのになぁ……とか思いながらガラガラの道を走って帰ってきました。

んーと、某バンドの話題に反応してみようかなぁ……とか思ったりしてたんですが……やっぱりヤメとこうかなぁ……(笑)。「あの子、うちの子と同級生なんやけど、何故か年下になってんねん」とか(苦笑)そういう話を聞いたりする事があるっていうのは内緒ですよ。別のメンバーさんも、一緒にバイトとかしてた事があるんですが、消したい過去でしょうし、何も書きません。お幸せにぃ。

まぁ、それはさておき、ボクは曲作りモードにドドっと突入いたします。構想は大体まとまってきた所なんですが、多分今までで一番の超難曲になるでしょう。大ポリリズム大会という感じの。この曲は曲作りと録音がうまくいけば、来月中頃にはこのサイトにアップ出来るかもしれませんです。インスト曲ですが、pazapとしても出来れば面白い感じになると思います。うひひひひ、楽しみ楽しみ。

そういえば、この前のドラム道場のレッスンもラテンの曲でした。最近は本当にラテン率(?)が高くて、苦手なボクとしましては、とっても勉強になって嬉しい限りなのです。この前は、「パンディロ」というブラジルのリズムの曲が課題になってたんですが、全然まともに叩けませんでしたけど楽しかったです(どこが1拍目なのかさえ、なかなか分らないんですよ。しかもラテン特有の1拍目にバスドラとかが入らないので、余計に分りにくいんですよね。勿論、それ以前の事が出来てなかったりするんですけれども……)。こういうのを自分なりに消化していって、オリジナル曲に取り込みたい所です。カリプソのリズムはパクって、今では「くらむぼん」の中でいつも使ってるんですけどね。

「テクノイズ・マテリアリズム」(佐々木 敦:著/青土社/ISBN4-7917-5930-3)を読了。内容も装丁も素晴らしい本でした。関係ないですが、今のBGMは「三十路の小娘」(ヒゲの未亡人)。ヒゲミボ最高。でもライヴで観たいです。アンデパンダンでのライヴを調整中という事なので、楽しみにしてます。この前にアンデパンダンに出演した時に見逃したので、今度は絶対に行きたいのです。

関連サイト

2003年11月22日(土曜日)----すぎもと

映画音楽講義

大風流」というイヴェントの一環として、今日と明日、「レコード市」が開催されるという事で、行ってきました。京都市役所前に設営されたテント内には、京都だけではなくて、大阪や名古屋や神奈川、さらに仙台のレコード・ショップも参加してたのだとか。どちらかというと、アナログ・レコードの方がメインの様な感じでしたが、なかなかマニアックな品揃えのお店とかもあって、CDだけを見ていても楽しめました。ボクは一番始めに見たお店で、欲しかった 坪口昌恭プロジェクトの「 東京の宇宙人」というアルバム(CD)を発見。定価二五〇〇円の所を、一七八〇円と中古としてはちょい高めだったのですが、実は未開封の新品だったし、定価だったとしても欲しかったCDだったので即買いでした。ラッキー。

カフェ・アンデパンダンの中

その後、腹ごしらえに三条のカフェ・アンデパンダン(Cafe Independants)へ。廃墟をテーマにしている内装が、なかなか素敵な場所で、とても居心地がいいので気に入ってる所です。まだランチどきだったんですが、そんなに混んでなくてゆっくり出来ました。今日のランチはチキン。それにパンとサラダとスープが付いて五〇〇円と、結構お得です。それに、ここのジンジャー・エールはウィルキンソンなんですよね。これも良い所です。しかし、分ってはいても、ウィルキンソンを瓶から氷入りのグラスに注いで、それをすぐに飲もうとしてしまってえらい目にあってしまいます。まったく学習しておりません。この意味が分らない人は、一度同じ事をしてみてください。身を以て体験できると思います(笑)。

それから、河原町OPAのタワレコへ行って、"musée"というタワレコ発行のフリーペーパーを貰いました。今の号(Vol.46)には岸野雄一さんが Spank Happyのアルバム評を書いてるのでした。Jeugia三条本店のイヴェント・スペースで行なわれている「ドラム放題」を覗いて、Kitanoの6mm厚のチタン・スネアを撫でて(笑)、時間がないのでいそいそとカフェ・アンデパンダンの上にある、 ArtComplex 1928へ。

今、京都では「京都国際学生映画祭2003」というのが行なわれていて、今日の夜の部はArtComplex 1928で、招待作品として「百年の絶唱」(Jesus in Nirvana)という井土紀州監督の自主制作作品と、その後、 岸野雄一さんの「映画音楽講義――映画と音楽との関係性」という特別講義がありました。

「百年の絶唱」は英語の字幕が下に出るという、初めての体験をしたのですが、ついつい反射的に字幕に目がいってしまう自分が嫌になってしまいます。内容とか、映画の部分はボクは語る事は出来ませんが、エンディングで流れるベートーヴェンの第九が印象的でした。後の講義とも関連するのですが、ボクは第九――第四楽章――ってソリストの歌が始まるまでの部分が結構あるので、きっと歌が始まる前に曲が終わるだろう……って思ってたんですが、歌が始まってもそのまま続いたのが個人的には意外でした。あと、印象に残ったのは、映画中に「ザッパ」という名前が出て来た事ですか……(笑)。見終わった後の井土紀州監督のお話では、この作品は全てアフレコだったのだそうですが、録音はProToolsを初めて使ったのだそうです。

休憩の後、岸野雄一さんの講義。映画音楽における第一の領域、第二の領域というお話でした。例えば、第一の領域というのは、映画の中の登場人物にも聞こえている音――喫茶店で流れているBGMだとか――で、第二の領域というのは、観客にしか聞こえてない音――ジョーズのテーマや、先の映画の第九など――という事でした。そういうのを実際にヴィデオで例を見ながら説明をしていました。

面白かったのは、音の無い映画に実際に音を付けてみるとどうなるか? というので、ヒッチコックの「鳥」の映像に合わせて、ホルストの「惑星」から「金星」というクラシック曲、それから岸野さんのPowerBookG4に入っていた曲から、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」、最後には受講生の中でCDを持っている人から借りた、古いブルーズ――誰の何という曲かは失念――をサウンドトラックとして付けてみました。どの曲が合ってると思うか? という事で挙手をしたのですが、一曲目が一番支持を得ていたようです。ちなみにボクも一曲目。いつもは最後は日本語の歌をつけてみるのが一番良いのだそうで――日本語がいかに邪魔になるか……というのが分るそうです――それならボクが持ってたCDを渡すべきだった……と非常に後悔したのでした。これかけたら絶対に受けてたのになぁ……。でもリュックの中から探すのに手間取ってしまってダメだったのでした。ちなみに、それは何かっていうと「1980」という映画のサントラに入ってる曲で、犬山イヌコさんが歌ってる「防人の詩」(さだまさし作詞・作曲)です。しかもテクノ調! あぁ……残念……。

しかし、三つとも意外な程に映画にマッチしてて驚いたのですが、これは音楽が映画に合ってるんじゃなくて、観客の方が合わせてるのだそうです。でも、映画音楽というのは、ドラムがビートを刻む様な音楽は向いてないというのがこの実験でも分るという事でした。ビートが強調される音楽というのは、その部分にカット頭やアクションが合ってないと、見てる方に違和感があるとのことです。確かにそれは思いました。

時間の関係で、岸野さんの講義はここまで。第三の領域という「ミュージカル」もあるのだそうですが、これは来月に「京都みなみ会館」でお話されるそうです。これはミュージカルをオールナイトで三本観るという企画なので、その合間に岸野さんなどの対談があるイヴェントです。ナイロン100℃の芝居を観た後、近鉄小劇場から直行という事になりそう。ハードだぁ……。その後、先ほどの井土紀州監督、それから澤井信一郎監督との対談がありました。面白い話が色々とありましたが、それはまた別の話……(苦笑)。


2003年11月21日(金曜日)----すぎもと

ラテン・ミュージック

昨日は図書館で借りている「シュトックハウゼン音楽論集」の返却期限が近づいて来ているので、それを返しに――正確には読み切れてないので延長するために――図書館へ。図書館へ行くまでの通路で本の売り出しをしてたので、冷やかすつもりで覗いてみるとCDも売ってて、思わず二枚ばかり買ってしまいました。しめて二〇〇円(安い!)。買ったのはLe Coupleの"My Special Thanks"とRushの"vapor trails"。Rushは中古――サンプル盤――みたいですが、なんとLe Coupleはまさかの新品でした。とってもお得。このアルバムにはボクの好きな曲"The Water Is Wide(New Recording)"が入ってたのと、前からLe Coupleのアルバムが聴いてみたかったんですよね。ちなみに"The Water Is Wide"は前にこの日誌でも書いた事ありますが(参照:二〇〇三年五月二十五日の日誌)、尼崎競艇のCMソングに使われてる、トラディショナルな曲です。

まぁそれはいいとして、問題はRushですね。ボクがRushを買うなんて、自分でも笑ってしまうくらい似合いません。それで一旦はやめようと思って、手にしたCDを置いたんです。でも一〇〇円だし、お得だし……って思い直したんです。これが悪かったですね。帰って来て聞こうと思ったら、実は中のCDだけがPhantom Planetっていうバンドの"The Guest"というアルバムでした(笑)。これは似合ってないという事で、聴くなと言う事を言われているのだと(誰に?)解釈しておきます。やっぱりな……。

図書館へ行ったついでに、またまたCDも借りてきました。ジョン・ケージの「プリペアド・ピアノのためのソナタとインターリュード」(ジョン・ティルベリー(John Tilbury):プリペアド・ピアノ/POCL-2785)と「マスター・オブ・ブラジリアン・ミュージック」(WPCR-1130)の二枚。本は padma colorsのButt_O'sighさんの影響で 「台風エリス ブラジル史上最高の女性歌手エリス・レジーナ(Furacão Elis)」(レジーナ・エシェヴェヒア:著/国安真奈:訳/東京書籍/ISBN4-487-79784-5)を借りて来ました。そういえば、「マスター・オブ・ブラジリアン・ミュージック」にも一曲だけエリス・レジーナの曲――マリア、マリア――が入っておりました。ボクにとってラテン音楽っていうのは、コンプレックスであり、その反動――もしくは憧憬。いや、正直にいうと嫉妬のようなもの――のせいで触らないでおこうとずっと思っていたものでした。最近は恐る恐る、徐々に近づいているという状況ですかね。pazapでもこの前のリハではボサノヴァ・セッションなんてしてしまいました。

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