パザ日誌

コラムというほど大袈裟でなく、日記というほど更新もできない。
ただ、pazapのメンバーが思ったことを書き綴るページです。


2003年04月30日(水曜日)----すぎもと

クラシック漬け

昨日バルトークの事を書いたので、バルトークを聴いていたのです。「弦チェレ」と「Divertimento」、それに「中国の不思議な役人」。そういえば「マルコヴィッチの穴」にバルトークの曲が出て来た時、どうして「中国の不思議な役人」じゃなくて「弦チェレ」なんだろう? なんて思っていたのです。だって、「中国の不思議な役人」はバレエ音楽ですから、映画の人形劇のシーンにはぴったりかと。あ、でも同じストーリーならいいのでしょうが、違うストーリーだとかえって逆効果なのか。そうか、それでかなぁ。しかし「中国の不思議な役人」は名曲ですね。

あとはバルトークのヴァイオリン協奏曲第2番、それからラヴェルの「ピアノ協奏曲ト長調」とストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」をヴィデオで見ました。ラヴェルとストラヴィンスキーはケント・ナガノ指揮のリヨン管で、ピアノはケント・ナガノ氏の奥様、児玉麻里さん。これはNHKで放映されていたもので、一九九七年九月二十八日の 東京オペラシティコンサートホール・タケミツメモリアル での録画なのですが、大反響だったみたいですね。拍手が鳴り止まなくて二人とも何回も呼び出されてます。こういうの生で見たいもんです。そういえば最近クラシックのコンサートに行ってないです。今年は最低でも一回は行きたいなぁと思うのですが。


2003年04月29日(火曜日)----すぎもと

「マルコヴィッチの穴」と弦チェレ

ヴィデオに録画してあった「マルコヴィッチの穴」を見ました。

劇場で公開中に一回見てるのですが、改めて見てみると殆どストーリーを覚えてなくて、これは何回でも楽しめる素晴らしい能力なのか、それともただのアホなのか、自分の中で混乱してたのですが、多分後者でしょう(笑)。

ビルの7と1/2階の天井の低いオフィスなんていう設定や、そこにある穴がマルコヴィッチの中に繋がってるなんて、その穴にマルコヴィッチ本人が入ってしまうなんて、安部公房的というか世にも奇妙な物語というか、そういう映画を当時シネコンなんかでやってたのが不思議ですね。マルコヴィッチ本人がマルコヴィッチとして出ていたりするのも面白いし。

でも今回一番びっくりしたのが、人形劇の時にかかってた曲がバルトークだったのですね。劇場で見た時に気付いてたのかどうか、それさえも忘れているのですが(やっぱりアホ?)、「えぇ曲やなぁ!」って思って聴いてて「あれ! これバルトークやん!!」って感じでした。「弦チェレ」ですね。

「弦チェレ」っていうのは実は通ぶっているだけなのですが(笑)、正式には「弦楽器・打楽器・チェレスタのための音楽」っていう曲なのです。ただ、長いので通称「弦チェレ」っていうんですよ。でも腐ってもアマチュアでもヘタレでも打楽器奏者のはしくれの人間が「弦チェレ」なんていう不条理な呼び方に加担して良いのか? なんていう葛藤もありつつ(苦笑)、ついついそう呼んでしまうのですよね。でも本当は「弦打チェレ」だろ! と一応怒っておきます。打楽器は無視かよ!! という事で。

あと、バルトークの曲でいえば有名どころ「管弦楽の為の協奏曲」っていうのもありますが、これは「オケコン」と言いますよね。これは英語で"Concerto for Orchestra"、つまり「オーケストラの為のコンチェルト」を略して「オケコン」になるという事です。「バルトークのオケコンとか弦チェレとか良いよね」なんて言えば「おおっ! 分かってらっしゃる!!」なんて通ぶる事が出来るので是非そういう筋の人と話しをする時には使ってみてください(笑)。


2003年04月28日(月曜日)----すぎもと

バリとトゥヴァの音楽

デイヴィッド・ルイストンという人が実際にバリに入って、現地でデジタル録音をしてきたというCD「ガムラン&ケチャ」というのをレンタルしてきて聴いています。

目的はケチャなんですが、このCDには一曲だけケチャが入っています。一曲だけとはいえ凄くて面白いです。まず思ったのはドラム・コーみたいだなぁという事でした。なんて言ってもドラム・コーの世界も全然分かってないのですが、ボクが唯一持っている創価ルネサンス・バンガードのCDに入っている「Triplet Diddle」という曲(というかルーディメンツ)みたいだなぁという感じ。これは「Triplet Diddle」というルーディメンツを遅いテンポからだんだん早くしていってるのですが、早くする時に先導役みたいな人が次のテンポを出して、それに従って早くなっていくっていう感じなんですが、このケチャもそういう感じでテンポが変わっていくんですね。とても面白いです。

それと同時にあと一枚借りてるCDがありまして、それも民族音楽でShu-de(シュ=デ)っていうグループが演奏している「トゥヴァのホーメイ」っていうアルバムです。トゥヴァというのはモンゴルの隣にあるトゥヴァ共和国という国の事で、ホーメイというのはいわゆる「ホーミー」と言われている、1人で2重唱をするというあれですね。このアルバムも素晴らしいです。特にホムス(口琴)の演奏が凄くて溜息が出ました。どうやったらこんな事ができるんだろうという感じ。口琴をビョンビョンとしながらホーミーの高音部のパートみたいなメロディが同時に乗っかってるんですよ。まったく凄いです(そういえばバリの方にも口琴の演奏が入ってましたが、音質がちょっと違う感じでした。ライナー・ノートが入ってなかったので詳しい事が分からないのですが)。


2003年04月27日(日曜日)----すぎもと

グローバルな視点

ほうら、やっぱり言わんこっちゃない。対立候補選出の失敗の見本みたいなものですか。

さて、サイトのスタイルシートを元のものに戻しました。でも「戦争が終わって良かった良かった」とかそういうのじゃなくて、いつでも世界の平和を願って止みません。

世界の至る所で、まだまだ争いは収まる事がありませんし、日本の内も決して平和でもなんでもないですよね。平和を望むという事は誰もの自然な願いなのですが、「国益、国益」ってさんざん聴かされたけれど、それは「自分の所の平和の為なら、他の国の不幸はしょうがない」っていう事なんですね。そういうのが今回良く分かりました。確かにそういう面も完全に否定は出来ませんが、そういう論理を相手に対して使うのなら、同じ様にその論理で返されますよね。つまり、日本が酷い事になっても、自分の国の国益にならないようなら誰も日本を助けてくれないということですね。一時期「グローバル」とか「共生」とか、そういう言葉が氾濫してましたが、あぁいうのは嘘っぱちだったと言う事ですね。少なくとも国家の間では。

でも一方で大きな者が一番強いかっていうと、そうじゃなくて、結局人間なんてのも大きな顔して我が物顔で肩で風を切って歩いてますが、やられるのはウィルスだったりします。あんな目にも見えない様な、つまり存在してるのかも分からない様な者が脅威になるんですね。グローバルな視点っていうものは、もっと広い意味で、宇宙規模な視点を持つってことじゃないと、単なるエゴに過ぎないと言う事ですね。


2003年04月27日(土曜日)----すぎもと

トム・エバハート、トークショウ

今日の昼間にカンテレでスヌーピーの特番をやってましたが、その中でも紹介されてた、「ピーナッツ」の作者の故チャールズ・モンロー・シュルツさん以外には唯一公式にピーナッツの仲間の絵を書く事が出来るトム・エバハートさんが来日してトークショウをするんですね(Snoopy Worldトム・エバハート展)。 うちにはエバハートさんのリトグラフ(石版画)が一枚あるので、招待状と電話でお知らせいただいてたのですが、残念ながら都合がつかずに今回は諦める事になりました。トークショウもそうなのですが、絵が生でみたかったです。まぁ絵だけなら京都にもちょくちょく来ているのですがね。ただこういうのは、無料なのは絵の販売が目的なので、ただ絵が見たいだけの人は普通とは逆に混み合った時に出かけた方がいいかも。これくらいの時間帯だったら空いてるかも、なんて時に行くとじっくりと絵を見られる雰囲気ではないかも(色々と声をかけてくる人が居るのです)。有料でもええからゆっくりと見せろや! って言いたくなるので注意しませう。

トム・エバハート来日展(大阪)
開催日
四月二十五日から四月二十九日まで
開催時間
朝十時から夜七時まで
トークショウ
二十八日・二十九日の十七時予定
会場
梅田アウラホール (梅田スカイビル タワーウェスト10F)
トム・エバハート来日展(東京)
開催日
五月二日から五月六日まで
開催時間
朝十時から夜七時まで
トークショウ
二日・三日の十七時予定
会場
サンケイホール (大手町サンケイプラザ4F)

2003年04月25日(金曜日)----すぎもと

トホホな小市民

何曲か譜面が印刷できたので、近くのコンビニへコピーをしに行きました。プリントアウトしたままでもいいのですが、インク代とコピー代だとコピーした方が安いような気がするのと(本当はどうなのでしょうねぇ?)、うちのプリンタ−はA4がマックスなので、A3で両面に譜面があるほうが便利だからです。それに白黒コピーってA4でもA3でもだいたい同じ値段ですしね。

ということで、小雨の振る中にプリントアウトした譜面をもって、とあるコンビにへ。A4の譜面を二枚あわせて、ページが逆にならないように気をつけながら、三枚ずつコピーしてみました。ここのコピー機は新しいからなのか、かなりクオリティが高くて大満足。などと思っていると、後ろに小銭をジャリジャリと言わせたご年配の男性が。もういかにも「にぃちゃん、はよせぇや」と言わんばかりに(本当はそんな感じではなかったのですが、そういう無言の圧力を感じますよね)、立っておられましてですねぇ。ボクはこういうの弱いんですよね。「今は俺の番じゃ、おっさん後から来たんやから待っとかんかい」ってな態度ができない小市民なのです。「ははは。すんまへんなぁ。はよしまっさかい、かんにんえ」っていう感じ(笑)。

でちょうど終わりかけだったので慌てて仕上がりのコピーと譜面の原紙を丸めてとりあえず退散。外に出てから片付けようと思ったのが間違いでして、コピー用紙に挟んでたままのA4の原紙が路上にパラパラと落ち出し、拾ってると次のがパラパラ、そしてそれをまた拾ってると次のがパラパラと(笑)。ああああ、そうなのです、雨なのです。小雨ですが路上は濡れているのでした。コピーしたのは大丈夫だったのですが、原紙は見事に水に濡れて滲みまくりでした。とほほ。世の中でかい態度でのうのうと生きた方が得かもしれませんねぇ。でもそういう生き方はしたくない(出来ない)ので、これぐらいの馬鹿をみるのが丁度いいのかも。


2003年 4月24日(金曜日)----すぎもと

よく行くファミマが

図書館で借りてる本の返却日が、気付いたらもう過ぎてまして(苦笑)、慌てて一冊を二時間で読み(読み易い本で良かった)図書館へ返却に。いつも図書館に行くついでに寄っているファミマでコピーと公共料金の払い込み。ボクは自動引き落としが嫌いな人間なので、いつもここで払い込んでるのです。「自動」っていうのに抵抗があったり、ヴァーチャルなんて気持ち悪くてとか、「機械なんぞ信用しねぇぞ」ってな威勢のいい親父みたいな頑固さがあるのかといえば……、ちょっとそういうのもありますが、どっちかっていうと「自分の手で支払いたい」という意識があるのが勝ってるかなぁ。そういえばこの前に読んだイスラム教の本の中に書いてありましたが、イスラム教徒は実際に商品を手に取って買えるものじゃないとダメのようですね。だから株とか金利だとか、そういう商売が成り立たないのだとか。馬鹿でっかい公共事業をとってきて、自分ことはなにもしないで下請けに丸投げなんて、そういう商売は考えられないという事なのでしょうか? むむむ、ある意味そういう発想は合理的で健全かと思われますな。

で、この前に借りて来た時には「さくっと読めそう」なんていう本も実際に読んでみたらそうも行かなくて、さらに今は「pazapの曲、譜面化計画」を続行中でして、読んでる時間もなかなか無い訳です。が、また借りてきました。前から読みたくて探してた本なんですが、図書館の中に置いてあるパソコンとかで検索したら「貸し出し出来ます」なのに(インターネットでも検索できて、貸し出し中かどうか分かるんですよ、凄い時代だ。ヴァーチャル最高! どっちなんだ・笑)、いくら探してみても見つからなかったんです。きっとこの場で読んでる人が居るんだろうとか長い事思ってたのですが、あまりにもいつも無いので尋ねてみると「この本は書庫にありますから、取ってきます」との事でした。あ、そうなのね。そりゃある訳ないわな。その本は「京都に原爆を投下せよ」っていう本なのでした。

あ、そうそうファミマの話しなのですが、ニュースを見ていたらそのファミマが写っていてビックリでした。なんか強盗に遭ったみたい。ほんま物騒です。


2003年04月23日(木曜日)----すぎもと

P-hour@西部講堂

ここ二、三日のBGMはTipographicaの一枚目をずーっと、繰り返し繰り返して聴いてます。いつ聴いても凄いバンドですね。もちろん全てのアルバム全部素晴らしいのですが、今は一枚目と相性が合う感じです。ボクの中での日本のバンドのベストはこのTipographicaとfragileなのです。二つとも超絶技巧バンドなのですが、ある意味正反対なバンドですよね。ただTipographicaは生で聴けなかったのが本当に悔しいです。チャンスは何回かあったんですけどねぇ。しかもこの二つのバンドとも、ネガポジでライヴをした事があるんですよねぇ。ティポ@ネガポジ見に行きたかったなぁ。……なんて、もう終わった事にいつまでも心を馳せててもしょうがない。現在進行形なバンドでのベストはfragileとDCPRGです! でもまだ生DCPRGを体験してないんですよね。

ということで、七月十三日、京大西部講堂で行われる事が決定した“ P-hour 01”An experience of modern musicは 詳細がサイトで公開されました。同時にチケットの受付も始まりました。出演はDCPRGと大友良英 The "blue" bandほか。DCPRGはツアーなのですが、京都は大友さんのバンドとの対バンということもあって、DCPRGに大友さんが特別の復活という事になるようです。これは嬉しい! その関係で京都のメニューは「アイアンマウンテン定食」となるようなので、前後のツアーと2本立てで見るとかなりお徳なライヴになりますよね。関西地方ではなかなか見られないのでこの機会をお見逃しなくっ! って感じですね。楽しみ楽しみ。


2003年04月22日(火曜日)----すぎもと

元気なじょしこおせぇ

最近たまにファストフード店に三時間くらい籠って、本を読んだりする事があるのです。コーヒー一杯二〇〇円で三時間。二階がある所は満席になる時間を外せば、特に気兼ねをせずにまったりと本を読めて楽しい。でも隣の席なんかに高校生の女子軍団が現れると強烈ですね。この前に隣の席に座った三、四人のグループ(ハッキリとは分からないのです。目を向けてないので)も強烈でした。「今日さぁ、二回もウンコした!」って、アンタ! レデーが人前で大声でそんな事言わないのっ!(笑)まったく。コーヒー吹き出しそうになりましたよ。元気なのは結構なんですが、「元気なじょしこおせぇ」っていうより、おばちゃんやね(笑)。


2003年04月21日(月曜日)----すぎもと

ケチャ風インチキ音楽構想中

今日も譜面を作ったりしました。midiデータを譜面用に修正してたら、これが結構時間がかかるのよねぇ。でも一から手打ちするよりは早いかも。そして西村朗さんの「ケチャ」のヴィデオを部屋中ひっかきまわして探し出し(笑・でも思ったより早く見つけられたのです、三十分くらい)、二回鑑賞。 パーカッション・グループ 72の演奏のものです。いやぁ、面白い曲です。中央の四人がボンゴとかコンガとかを叩きながら、声で「チャ」っていうのが難しそう。しかも四人の声が織物の様に交差しあってひとつのグルーヴになるっていうのは素晴らしいですね。「ケチャ」ってもともと宗教儀式なのでしょうから、こういう「苦行」はトリップするのでしょうねぇ。本場のも見てみたいです。そういえば、前に「夢の乱入者」っていう渡辺香津美さんとかがやってた番組で、海外でやってた時がありましたけど、あれってバリだったような気がするのですが、どうなのでしょうか? ヴィデオにとってあるかも知れませんが、これは探すのに1週間くらいかかりそうなので(笑・マヂです)、探すのはやめようっと。

で、ケチャを参考にして曲を作りはじめたのですが、ちょこっと調べただけで軽々しく分かった様に作ってしまうのは大変危険なので、「ケチャもどき」というか「ケチャ風」っていうものにしようかと思ってます。「みりん風調味料」みたいな感じですね。例えば声で発音するのをドラムセットに置き換えてみたりとか。それからケチャのパターンを見ていると、基本は16ビートなのですが、4パートの中で発音は「2-1,2-1……」っていう感じになってるんですね(これで「ケチャ」って聞こえるって事なんでしょうか?)。つまり8分にアクセントがくるって感じですね。そういうのを応用したりして、なんとか面白い曲になればいいなぁとか思ってます。こういうアイデアを頭で考えてる時って楽しいのですが、実際に作業にかかると泥沼なんですよね。そして出来上がると、最初のアイデアはどこへ行ったんだ! っていう感じになるという……(苦笑)。



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