パザ日誌


2006年12月31日(日曜日)----すぎもと

2006年を振り返ってみたりなんかしたりなんかしちゃって……

大晦日という事で、今年の総括といきたいところではありますが、なんせ今月前半の事も忘却の彼方なので、今年前半の事なんて覚えてる訳もないので、なんとか覚えてる事を記憶からひねり出してみたいと思います。

2006年の見出し一覧を見ながら振り返ってみますと、佐世保バーガーを初めて食ったのが1月だった模様。今では京都にもログ・キットがあるみたいですが、もう1年経つんですなぁ。モーツアルトとショスタコの記念年だったので、色々とプログラムにも登場して、実際に今年1年でショスタコの11番と7番を生で聴きました。武満徹の没後10年の年でもあり、これまたオール・タケミツなプログラムを岩城宏之さんの指揮で聴いたのが2月でしたが、岩城さんがお亡くなりになったのも今年でありました。

3月にはpazap初の大阪ライヴで、弟のバンドSalty Dogと初競演。赤毛のアンのヴィデオを借りて見たりしたのも今年でしたが、そういえば、今月は去年に引き続き同志社女子大学の音楽科のコンサートにも行ってきました。去年はマーラーの1番ですばらしい演奏でしたが、今年は『幻想交響曲』だという事で楽しみにして行った訳です。幻想交響曲の後半はかなり楽しめましたが、前半はとある理由でまったく楽しめませんでした。これに関してはアンケートに直接書いたので、ここでは言及しませんが。それはともかく、このコンサートで1番面白かったのは、三善晃氏の合唱曲。中原中也の詩――『たま』の曲で石川さんが使ったのと同じもの――を使った曲なのですが、これが三善晃調ですばらしかった。赤毛のアンの曲を思い出して、三善ワールドに浸れました。思わずこの曲のCDを買おうと思ってアマゾンで検索したくらいです。来年の目標は三善晃作品のCDを買う事かな……。

5月には横浜・東京・千葉に車で行ったのですな。うみほたるとか行ったなぁ。アンジェラ・アキは六本木ヒルズと夏に鷲敷で見たのと、岸野雄一さんのワッツ・タワーズもゴールデンウィークに秋葉原で見て、10月に京都でも見れました。西部講堂ではスパンクハッピーも見れたし、京都の電子音楽レーベル、涼音堂のライヴでFiroのライヴを見たのも印象深かったです。6月にはデートコース・ペンタゴン・ロイヤルガーデンのライヴを大阪で見ましたなぁ。凄かった。ポリリズムの嵐も凄かったけれど、最後の『ミラー・ボールズ』もしびれたです。

生楽器オンリーでのライヴを1年近く続けてきたpazapからベーシストが脱退したのをきっかけに、また打ち込みでのライヴを再開したのは7月のライヴから。その為の環境作りのためもあって、MacBookを購入。ableton LiveやCD-Jを買ったり、ProToolsを7にアップしたりBattery3にアップしたり、Intel Macの環境を固めていったのも今年。その代わりにPM G4やMIDIインターフェイス。さらにはMU80やMU500にコンプなどを手放したりもしました。

pazapのライヴは5回。最悪なライヴもありましたが、全体的にはいい感じに楽しめたと思います。これは本当に聴いてくれた人や店のスタッフさん達に大感謝でございます。ありがとうございました!

今年買った新譜CDで個人的に1番良かったのは、やっぱり1番聴いている曲だという事になると思うので、坪口昌恭トリオの"Radio-Acoustique"でしょう。本当に素晴らしい。特にSoraのミックスした曲は美しすぎて、坪口さんが落涙したというのもうなずけます。今回の帰省に持ってきたCDにも勿論入っていて、昨日は四国に上陸してから聴いてました。今回他に持ってきたCDは、これまた坪口昌恭さんのソロ・アルバムで"Vigorous"。あとは菊地成孔とペペトルメント・アスカラールの『野生の思考』。それからマイルスの『ネフェルッティティ』の4枚です。菊地さんのはサインが入ってるので、CDを聴こうとするとエンジェルという香水の香りがしていい感じです(今も横にあるので、ほのかにエンジェルの匂いがするのですが)。内容も素晴らしくて、"Radio-Acoustique"と並んで今年のベストにしたいくらいです。サックスとハープのデュオ曲があって、これを昨日は繰り返し聴いて帰ってきました。

新譜CDにこだわらなければ、今年1番聴いたアルバムは東京ザヴィヌルバッハの『クール・クラスター』です。今日も何回か聴いてました。何度聴いても飽きないくらい素晴らしくて、飽きない度はティポグラフィカと並ぶくらい、ボクの中では理想的な音楽です。東京ザヴィヌルバッハのライヴが主催者側の都合で中止になったのは今年だったけ? 来年は生で体験したいなぁ。

……などと、ダウンタウンを見ながら書いてるうちに、もう今年も50分くらいになりました。それでは今年はこのへんで。今年もここを読んでくださった皆様、ありがとうございました。良いお年をお迎えください。


2006年12月30日(土曜日)----すぎもと

12月後半の出来事

ザッパッパ・ケーキ

忙しくしているうちに、もう1ヶ月も更新がストップしておりました(苦笑)。

今月前半の事は、もう既に忘却の彼方でまったく覚えておりませんので、比較的最近の出来事を写真付きにて、簡単に振り返ってみたいと思います。

まづ、12月と言えばクリスマス。……が、その前に聖ザッパッパディがあったので――というか、我が家ではクリスマスを特別には祝う風習がないので――ザッパッパ・ケーキを頂きました。クリスマス・ムードに微妙に乗っかりつつも、それでもキリスト教徒じゃないという事を無理矢理主張してみたりするかのような、ちくしょう、キリスト教徒はうまいことやりやがって的な感じの我が家の定番行事(笑)。かといって、毎日毎日ザッパばっかり聴いて暮らしてる訳でもないし、無人島にザッパの公式全CD(80枚くらい?)とTipographicaの全CD(4枚)のCDをどちらか持って行けるとしたら、迷わずTipographicaのCDを選ぶくらいの、ザッパ・マニアからすれば袋だたきに合いそうな、pazapというバンド名を剥奪されそうなワタクシですが、ボクが興味ある事はザッパの過去の音楽――勿論これも素晴らしすぎるのですが――だけじゃなくて、もし今ザッパが生きていたならば、一体どんな音楽を創造していたのか? という事。

ボクがザッパよりTipographicaをとるのは、ザッパのポリリズムが西洋音楽的なものなのに対して、Tipographicaのそれは西洋音楽的なものも取り入れつつ、実はアフリカ原理主義的な所。そして『訛り』や『ゆらぎ』――これは西洋とアフリカとの間でおこる統合不全みたいなもの?――をテーマにしている所が面白いです。Tipographicaもとうに解散してはいますが、各ミュージシャン達の現在の活動は明らかに生きていて、確実にTipographicaの血を受け継いでる所が興味ある所であります。

それはともかく、この日(21日)は『ジョーのガレージ』を聴きながら、このケーキを頂きました。

WTC

イヴイヴっていうんですかね? なんかイボイボみたいで宵々山みたいな感じの23日は、今年もマリーンのクリスマス・コンサートに大阪南港のWTCへ。何とpazapメンバー全員で行きました。

会場に向かう前に難波のソフマップへ寄り道して、かつてはpazapを支えてくれた、でも今はすっかり使う事も無くなった外部MIDI音源のYamahaのMU80とMU500を買い取ってもらい、その売ったお金でソフトウェア・ドラム・サンプラーBattery3のアップグード・パッケージを購入。Battery2を前に買って、そのあまりの起動の遅さに使う気を無くし、サンプルをableton Liveのインパルスのネタとしてしか使ってなかったのですが、Intel Macにもした事だし、対応しているBattery3にアップグレードしてまた使ってみようと思った次第であります。

その後南港へ移動して、マリーンのコンサートの整理券をゲット(コンサート自体は無料)。配布場所に着いたのが遅くてすでに200番台になってて残念だったのですが、ちょうどリハをしていて、『スペイン』をやってたので思わずガッツポーズ。昨年同様に今年もこの曲を聴けるとは!

その後、昼飯を食べてなかったので、会場近くの豚カツ屋さんで唐揚げ定食にしてご飯を2回お替わりをして、ATCでゴスペルのライヴを見てる間に、なんとマリーンの方は早々と開場してしまっていて、会場に着くとすでにイスはほぼ満席状態(苦笑)。あぁぁぁぁ、不覚! ちょいと見にくい位置で前の方が空いていたので、そこで見る事にしたのですが、コンサート自体のクオリティは素晴らしすぎ。いつもながらこれが無料のコンサートとは、お得過ぎで、よろしかったらよろしくねって感じです。

らいよんちゃんサンタ

コンサートが終わってからは、いつものように南港の中で迷子になって、スーパー玉出の照明にクラクラしながら梅田へ移動。NU茶屋町の楽器屋とタワレコに久しぶりに行ってみました。 タワレコでは縁がなくて欲しい時にずっと買えずにいたマイルス・デイヴィスの超名盤『ネフェルッティティ』をクリスマス・プレゼント――ザッパッパディの……か――として買ってもらったりして、その後、毎日放送でらいおんちゃんのサンタ姿を拝んでから帰りました。

んで、その次の日はpazapの今年最後のスタジオ。練習納め。前日の影響か、生野さんと『スペイン』をやったりしました。練習終わりでは、Sim featuring Kamura Moeや今堀恒雄・吉田達也の『テリトリー』を聴きながら、濃ゆーいポリリズム話とかを小一時間程。

明石海峡大橋とサンフラワー

そして、昨日は朝から夕方までかけて、2世帯分の年賀状を仕上げまして投函。

我が家では唯一OS9起動をしていたPower Mac G4も、今年は売っぱらってしまったので、OSXでのペイント系ソフトはGimpで賄えてるとはいえ、ドローはどうしよう? 特にIntel Macでは……と悩んでいたのですが――Adobeのアレなんか高すぎて買えないし――前から気になっていたLineformというソフトが日本語版としてact2から出たのでデモを試してみて、結構いい感じだったのでダウンロード販売のを購入。前日の夜の購入したこのLineformを使って、使い方を確認しつつ年賀状を作成。Adobeのアレに比べると不便な所も多々ありますが――特に文字周りをアウトライン化したりする方法とか、epsやpdfをインポートしたらペジェ曲線として使えないとか、ペジェを書く時にツールバーとかに寄り道できないとか、Tabでツールバーを非表示にできないとか、コマンド押しで一時的に選択ツールにならないとか――、それでも慣れや工夫でなんとかなりそうですし、何より価格にしたら納得出来る所ではあります。ががががが、これからの進化に期待です。良いソフトです。

そして、本日は朝の8時前に京都を出発して、徳島の実家に帰省。

帰省のピーク日だとは言われておりましたが、ほとんど渋滞もなく、しかも夜までに着けばいいやという感じなので、名神で西宮までいったら、後は下道で明石まで。久々にたこフェリーに乗って、淡路島も淡路南インターまで行って鳴門大橋の方は最短区間だけ乗って四国上陸という感じで行ってみました。淡路島の高速は景色が変わらないのであまり走ってて楽しくないので、久しぶりに下を通ったら――しかも渋滞なしだし――かなり快適なドライヴになりました。

鳴門大橋だけ渡るっていうのは、実は初めてだったのですが、料金が900円(軽自動車料金)だったのは驚き。1000円以内で渡れるのならかなり安いですよね。たこフェリーが軽自動車に人間1人だと1700円なので、例えば神戸とかから四国まで、たこフェリーと鳴門大橋のみを渡って四国に行くと、2600円で行けるんですね。時間に余裕が有るのなら、こういう行き方も楽しくて安くていいなぁ。

ただ、鳴門大橋の路肩に駐車して景色を見てる奈良ナンバーと香川ナンバーが居ました。あの橋が出来た当時はかなり居て問題になってましたけれど、最近ではほどんど見かけなかったので、久しぶりに見ましたが、危ないのでヤメましょう! 渦がみたかったら、渦の道へ!

なかちゃん

道中、初めて那賀川町の道の駅へ寄ってみましたが、野菜が安すぎ。地元でとれた葉ものなんか、ほとんどが100円以下で、安いのは白菜2つで50円とか。あと、占いの館がある道の駅っていうのも珍しいですね(笑)。

今年亡くなってしまった『なかちゃん』は、この道の駅にも生きておりました。はじめまして!

なかちゃんの報道には、どっちかっていうと冷ややかに見ておりましたが、こういうのを見たらちょっと微笑ましかったです。

阿南でたこ焼き食ったり、日和佐で寄り道したりしながら、普通なら500キロで飛ばして30分で着く所を――今回は倍にしてみました(苦笑)――8時間かけて夕方の4時に到着。



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