パザ日誌


2006年02月28日(火曜日)----すぎもと

タケミツサウンド!

うわー、毎日変な夢ばっかり見てたら、もう2月が終わりですね。ちなみに昨日見た夢は宇宙人が侵略して来る夢。ケロロ軍曹みたいなのじゃなくて、変にリアルな夢でございました。怖かった……。そして、今日の明け方に見た夢は、中村玉緒さんが賭場を開いてて、そこに銀行のATMがあって、しかも24時間営業なので、よく利用する……なんていう、よく分らない夢。ちなみに、私は起きた瞬間にほとんどの内容が一瞬に吹き飛んで忘れてしまうタイプの人間なので、夢の詳細を書く事が出来なくて残念です。

まぁ、それはいいとして、今月も18日の土曜日に京都市交響楽団の定期演奏会を聴きに、京都コンサートホールに行ってきました。

今回は武満徹没後10年という事で、岩城宏之さん指揮でのオール武満プログラム! やった曲は……。

  1. 弦楽のためのレクイエム(1957)
  2. ノヴェンバー・ステップス(1967)
  3. 夢時(1981)
  4. 夢窓(1985)
  5. 「系図」〜若い人たちのための音楽詩〜(1992)

こんなスペシャルなプログラムだったら、安いP席なんてすぐに売り切れるだろう……と思って、発売日に買ったんですが、当日行ってみてビックリ。P席結構空きがありました。そうなのか。タケミツといえどもこの程度か……。まぁ全体としてはそこそこは入ってたんですが、土曜日の夜という事も有るし、満席近くにはなると思っていた私の感覚はちょっとずれていたのですね。ちなみに、来月大阪フィルが来てメンデルスゾーンのヴァイオリンコンチェルトとか、『新世界』とかやるので、試しにP席狙ってみたのですが、流石にもう無い(苦笑)。みんなベタ好きなのね(笑)。

武満作品っていうのは、あの独特なザ・タケミツサウンド! っていうのがある訳です。今回生で初めて武満作品を聴いたんですけれど、これは強烈ですね。やっぱりCDの比じゃないタケミツサウンド! 凄かったです。『ノヴェンバー・ステップス』なんて一生の間に聴けるとは実は思ってなかったんです。今回は配布されたプログラムの解説に納得されなかった指揮者の岩城さんが、1曲ごとにマイクで解説をしてくれたのですが、尺八と琵琶とオーケストラが競演するこの『ノヴェンバー・ステップス』は「西洋と東洋の融合なんかじゃなくて、実は断絶を表してる」という解説があって、面白いなと思いました。P席――このP席のPはパイプオルガンの前の席っていう意味です。嘘です。ポディウム席という事です。オケの後ろから見る席です――からなので尺八や琵琶の音はダイレクトに聞こえてこない感じはありましたが、それでもタケミツサウンド! を堪能できました。これをなぜ聴きにこないかな(苦笑)。

もうタケミツサウンド! にうっとりなコンサートだったんですけれども、ひとつ残念だったのは、最後の曲。この曲は岩城宏之さんがオケを小編成に編曲したヴァージョンなんですが、それはオリジナルの編成だと、編成が大きすぎてナレーションが聴き辛いからなのだそうです。成る程、小編成ヴァージョンもなかなかいい感じではありましたが、やっぱりこの詩にはナレーションは若い方が合ってると思いました。今回のナレーションは女優の吉行和子さんで、ベテランすから上手いのですが、「おかぁさん」とか言われると母あぐりさんを想像してしまうというか……(笑)。それは冗談ですけれど、もともと聞き慣れたこの曲のイメージ――これはNHKで放送されたのを録画して持ってます――が若い女の子の声だったので、余計にそう思うのかもしれませんが、熟練の上手い語りよりも、未熟な棒読みっぽいのが個人的には合う詩だと思うのです。

実はこの日の公演は収録され、NHK=FMでこの前の日曜日と月曜日(再放送)にオンエアされたのですが、うちはFMの入りが悪くて録音は諦めました。そのかわりオンエアの時間にたまたま車の中に居たので、『ノヴェンバー・ステップス』と『弦楽のためのレクイエム』を聴く事が出来ました。あ、この拍手に自分のも混じってるんや! とか思いながら(笑)。オンエアでは1曲目に「系図」をやってて、これは聞き逃したのですが、改めて聴いてみたかったなぁ……。

ちなみに次回の京響定期演奏会は3月9日。イギリス現代ものとラヴェルのピアノコンチェルト。これも行きます。



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