パザ日誌

コラムというほど大袈裟でなく、日記というほど更新もできない。
ただ、pazapのメンバーが思ったことを書き綴るページです。


2004年06月09日(水曜日)----すぎもと

「く」と「ち」と「とこ」

7日の日誌の最後に出て来た、「りえさんく」「ひーやんく」、そしてBBSで登場した「とみやんく」。なんじゃそりゃ? という感じでしょうが、それでもなんとなく「名前」プラス「く」という共通点がある事を感じてらっしゃる人も多いはず。そう、この「く」というのは、一般的にいう「ち」です。つまり「あたしンち」の「ち」ですね。「家」という意味でしょうか。それの徳島弁ヴァージョンという事です。「りえさんく」っていうのは「リエさんの家」という意味で、リエさんという人が経営している、この場合「店」という事になるんでしょうね。「ひーやんく」も「とみやんく」も同じです。

ところで、この「あたしンち」とかの「ち」というのを、関西弁ではどういうのか、ちょっとインタヴューしてみた所、どうも関西では「とこ」というのではないかと、少なくとも京都ではそうじゃないかという意見がありましたです。「あたしンち」はつまり「うちンとこ」。「稔くンち」は「稔くんとこ」とかいう感じですね。念のために、この「とこ」っていうのは「所」っていう意味ですね。

ひょっとしたら大阪とか神戸とか、他の所では違うかもしれないですし、もっと他の場所でも色々と呼び方があるのかも知れないですね。


2004年06月07日(月曜日)----すぎもと

ぶっしぶ

これは田舎だとか都会だとか、そういうのは関係ないと思うのですが――いや、でも今みたいにコンビニがそこいらに群がってない時代では……という頃の話かもしれません――例えば近所の駄菓子屋さんだとか、よろず屋っぽいお店だとかの屋号を、親とかおじいちゃんおばあちゃんとかが言ってるママ、それを受け継いで無意識に言ってしまってるっていうのが、結構誰にでもあるのかもしれません。

ボクの中で、その代表的なものが「ぶっしぶ」だったのです。例えば「青木書店」だとか「枡富の酒屋」だとか「ゑびなの酒屋」とか、名字をそのまま使っている、ごく分りやすい屋号じゃなくて、「ぶっしぶ」なんて、音だけ聞くととても何の事だか分らないです。でも、生まれた時からその店はずっと「ぶっしぶ」で、その名前になんの疑問も持たずに、幼年期から大人に成る迄、素直にスクスクと育ったのでした。

「ぶっしぶ」は線路沿いにある、こじんまりとした「よろず屋系」の――そんな系があるのか(笑)――お店で、近所という事もあるんですが、確か全品1割引で売ってる店でよく買い物をしてました。子供の頃お小遣いを握りしめて、お菓子やアイスクリームを買いに行ったり、中学生の頃には昼に自宅迄ご飯を食べに戻っていたのもあって――こういうの珍しいとよく言われます――食後に学校に戻る時にアイスクリームを食べながら、学校に向かったりしたものです。

大人に成る迄「ぶっしぶ」っていうのはどういう意味なのか、まったく疑問も持たずにいまして、京都に出てきました。そしてある日、大阪の天王寺の駅の近辺を歩いていて、何気なく見かけた看板に書いていた文字「国鉄物資部」というのを見つけて全ての謎が解けたのでした。そうか、あの「ぶっしぶ」は「物資部」だったのか! と。そう言えばあの「ぶっしぶ」の近辺には線路があったし、線路の向こうには確か国鉄の宿舎もあったと記憶してます。だから、きっとあの「物資部」は「国鉄物資部」に間違いないのでしょう。

おっちゃん印 〜平成福岡方丈記〜というサイトの第6回に「ブッシブ」が登場してまして、やっぱり同じ思いをしている人が居るのだなぁ……と思ってしまいました。

それはそうと、この「ぶっしぶ」も結局、意味が分からなかっただけで、名字を屋号に付けているのと基本的には同じです。ウチの家には、こういうパターンじゃなくて、ひょっとしたらウチだけで通じるんじゃないの? っていう、若しくはそうじゃなくても、もの凄い狭い範囲でしか通じなさそうな屋号が2つあります。それは「りえさんく」と極めつけの「ひーやんく」。これ分る人は大爆笑なんですけどね(笑)。


2004年06月06日(日曜日)----すぎもと

Plays Standards

Ground-Zero Plays Standards

昨日のレイト・ショーの「ビッグ・フィッシュ」が終わったのが、深夜の1時半くらい。流石に週末という事で、映画館がある郊外のジャスコの巨大な駐車場も、これが深夜かと思う程、車がいっぱい。その駐車場に出た瞬間、雨の匂いがしたので、近くの車を見てみると、雨の雫がプツプツと着いてます。昼間にラジオでキヨピーが「明日いっぱいは天気が持つ」って言ってたのに……嘘つき! と思いながら、降り出して来た雨の中を帰宅。そういえば、昨日の日記で「ビッグ・フィッシュ」の事を、「あくまでリアルな物語」って書いたのですが、ある意味あの映画こそファンタジーともいえる気がしますですね。

まぁ、それは兎も角、米朝師匠の落語――「足上がり」――を聴きながら眠って、起きたのは昼。買い物がてらにカナート洛北まで行って、島村楽器で外山明さんが表紙のドラムマガジンを買うのを迷って――結局、買わなかったけれど――Mac OS X環境の音楽制作にはLogic ExpressLive4どっちがいいだろう? と悩んで――今すぐに買う訳ではないのですが――お決まりの明太子フランスを買って帰ったのでした。

せっかく北の方まで来たので――シャレじゃないですよ――Joe's Garageに寄ってみたら、なんと今日は夕方は一時休みで、18時から再び開店するとの事で閉まってました。しょうがないので、これまた久しぶりに恵文社一乗寺店へ。相変わらずセンスの良い店です。パスカル・コムラードのCD付きの楽器写真集みたいな本があって、かなり欲しかったです――やっぱり買わなかった(笑)――。それから、手塚治虫の実験的アニメが初DVDになった! っていうDVDもおいてあって、これまたかなり欲しかったのです。はい、買いませんでしたけれど(苦笑)。

まぁそんなこんなでJoe's Garageへ戻って、色々とCDを物色。結局は前からずっと欲しかった、Ground-Zeroのアルバム"Plays Standards"を、これはちゃんと購入しましたですよ! ええい、ドリーム・ジャンボ当たったら、今日欲しいって書いたもの全部買ってやる!!

……と、まぁそういう1日でございました。


2004年06月05日(土曜日)----すぎもと

面白い

そういえば、昨日何かの書類の書き方について「これはどうしてこういう書き方をするの?」という様に尋ねられて、本当に自然な気持ちで「こっちの方が面白いから」と答えたら、「普通はそういう基準で判断をしない」と言われてしまいました。へぇ、そうなんだ(笑)。それで、自分は「面白いか面白くないか」という基準を最優先する人間だという事を再認識したのですが、こういうヤツはどうやら世間では不届きものらしい様で、ちょっと嬉しかったです。

そういう訳で、今日は朝から生野さんの曲を流しながら洗濯。明日からは梅雨になりそうだという事で、天気の良いうちにと、久しぶりに靴なんかも洗ってしまいました。それからタイヤのパンクを自分で直しまして、夜には3度目の掃除機、いやいや正直で、やっとこさ「ビッグ・フィッシュ」をレイトショーで見ました。久しぶりにチューブレスのタイヤのパンク修理をしたのですが、あのパンク部分をグリグリと穴をあける感覚を久しぶりに感じまして、懐かしかったです。チューブレス・タイヤの修理法を知らない人には分らないかもしれませんが、チューブレス・タイヤって、パンクしてる部分をグリグリと穴をあけるんです。パンクを修理するのにタイヤに穴を開けるっていうのは面白いですよね。ボクも初めて修理した時はビックリしましたです。

「ビッグ・フィッシュ」は想像していたのとはちょっと違っていたです。もっとオチがファンタジーだと思ったんですが、基本はあくまでリアルな物語だったですね。でも、これは逆に良かったです。とは言えど、映画の半分くらいは父親の空想物語な訳で、この辺りがティム・バートンじゃなければ、単なる つまらないNHKのヒューマン・ドラマにしかならなかったのでしょう。とてもファンタジーが効いている、とてもリアルな人間物語で面白かった。

何かの話をする時に、事実をそのまま語るのと、色々と脚色して面白おかしくするのとどちらが良いのか、勿論それは状況にも依るのですが、事実なんて本当は何が真実なのか分らないのですから、それならは「面白い方がええんちゃうの?」という気はしますね。


2004年06月04日(金曜日)----すぎもと

京ポンの「フルスクリーンモード」

京ポンの携帯モードとフルスクリーン・モード

通称「京ポン」こと、京セラのAir H" Phone AH-K3001Vなんですが、オペラでネットを見る時には、「ケータイモード」と「フルスクリーンモード」と「スモールスクリーンモード」という3つのモードがあります。「ケータイモード」というのは、携帯サイトを見るためのもの。「フルスクリーンモード」はパソコンで見るのと同じ表示がされます(そのために京ポンのディスプレイには収まりきらずに、横のスクロールが必要になります)。「スモールスクリーンモード」は「フルスクリーンモード」を縦スクロールだけで読める様にしたものです。

ボクは通常、「スモールスクリーンモード」で画像をオフにして見ているのですが、それは「ケータイモード」だとフレームがあるサイトに対応していなかったり、余計なインデントが入って文章が読みにくくなる傾向があるからです。「フルスクリーンモード」なんて、携帯画面に必要なのか? という疑問もありましたので、最近まではほとんど見た事がありませんでした。

先週、外で映画「ビッグ・フィッシュ」の上映時間が知りたくて、京ポンの「スモールスクリーンモード」でイオンシネマのサイトを見たのです。イオンシネマ久御山の上映スケジュールを見ると、「ビッグ・フィッシュ」の所に、明日で上映終了みたいな事が書いてあるではないですか。こりゃいけないと思って、あわてて行こうと一旦帰宅して、Macで再度確認してみると、その表示は違う映画のものでした(笑)。その時に気がついたのです。「フルスクリーンモード」の威力を。つまり、他のモードでは携帯用のディスプレイで読めるように、テーブルの表示がされないので、表にしてある記述が何を書いてあるのかまったく理解できない事があるのです。そういえば、京ポンを買った時にも、DDIポケットの料金プランの一覧表を見ようとして、まったく理解出来ずに断念した事がありました。こういう時に「フルスクリーンモード」で見ると、きっちりと表示されるので、横スクロールをしながら表がみられるのです。なるほど、凄く便利。ちなみに「フルスクリーンモード」だと、ちゃんとCSSもちゃんと適用されますです。

まぁそういう訳で、今日も「ビッグ・フィッシュ」の上映スケジュールを見たら、今度は本当に「6月中旬まで」との事。来週は忙しくて行けそうもないので、またまた慌てて帰宅して、最終のレイトショー――23時上映――を見るために22時35分頃に車でイオンシネマ久御山へ向かいました。ギリギリ間に合うかなぁ……なんて急いでたら、なんか変な感触と嫌な音がするので、道ばたに車を停めて降りてみると、みごとに後ろのタイヤがパンクしておりました(苦笑)。あーあ。

そういう訳で、今日も「ビッグ・フィッシュ」はお預けで――これで3回目――道ばたで素早くスペア・タイヤに交換。この辺りは手慣れたものなのですが、流石に上映時間には間に合わず、ガックリしながら帰ってきました。まぁ、まんまるな満月に免じて許してあげよう。いや、お願いですから、もう許して下さい。お月様。

外したタイヤを見てみると、しっかりと釘がささっておりました。ペッチャンコだったので、足踏みの空気入れで空気を入れておきました。明日は朝から自分でパンク修理か……。まぁ、タイヤの横から悪戯で穴をあけられてたりしなくて良かったです。


2004年06月03日(木曜日)----すぎもと

誰かノラを探してあげて

図書館で2週間延長して読んでる「ノラや」(内田百閒/中公文庫/ISBN4-12-202784-5)。そろそろ返さないといけない時期に来てるんですが、200ページちょっと読んで、残る100ページほど。読みやすいので後は一気にいきたいところです。

しかしこの本。初めは読んでて顔が緩む程、家に住み着いた「ノラ」という猫に対する愛情が一杯書き綴られていて、この調子で最後までもつのだろうか? と心配していたら、そういうのは本当に最初だけで、残りはひたすら居なくなってしまった「ノラ」を思って、読んでて辛くなる程の「泣き暮らし」ぶりが綴られるのでした。何度「誰か、ノラを探して来てあげてー!」と叫びたくなるか……(苦笑)。

そういえば、この前に図書館に行った時に、ちょっと前に出て買ってない「フランク・ザッパ自伝」(フランク・ザッパ+ピーターオチオグロッソ:著/茂木健:訳/河出書房新社/ISBN4-309-26719-X)を発見して、まったくここの図書館は……と呆れ返ったのですが(笑)、早速借りて来て読んでます。前の訳のは持ってるんで買うのはどうしようかなぁ……と思ってましたが、やっぱりこっちの方がいいですね。



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