コラムというほど大袈裟でなく、日記というほど更新もできない。
ただ、pazapのメンバーが思ったことを書き綴るページです。
土曜日はpazapの練習で、今それをデジタル録音したもの(っていうとカッコ良いですね。単にMDに録っただけなのですが)をMacに取り込んでます。ちょうど今、生野さんがボトルネック奏法を華麗に披露しているかと思うと、いきなり傍らから三味線を取り出してバチでベンベンと弾きはじめた所です(笑)。あ、この後三味線でボトルネックをやったんだった。それから馬頭琴まで出して来て、無謀にもヴァイオリンみたいにして弾いてたっけ。今度はチェロを持って来ると……あ、もう良いですか……(笑)。そういう練習の音を毎回Macに取り込んでCDに保存していってるのでした。
この前の練習ではFragileの"Handle With Care"をコピーして遊んでましたが、ちょっと意見が分かれた所がありまして、その検証などもさっきしてました。この曲のテーマは8分の7拍子(仮にAとします)と4分の4拍子(仮にBとします)の2つのパートで成り立ってるのですが、ギターソロは「2つのパートがひっくり返って、先にBのパートが8小説きて、そのあとAを4拍子にしたパートが16小説続く」というのと、「いやいやテーマのBは8小節じゃなくて16小節あって、ギターソロはその後の4拍子になったAのパートからじゃないか」、という2つの説だったのです。その時は「雷舞」を参考にしてコピーしてたのですが、 さっきアルバム"Handle With Care"のヴァージョンと聴き比べたりしたら、やっぱり「A,Bひっくり返り説」の方が合ってる様な感じですね。根拠は
と言った感じですかね。「そんなのあったり前やん!」とか言う人、いや、そもそも「何の話じゃ!」っていう人も、どうもすみません(笑)。でもこの曲、楽譜だとシンプルに1枚に収まるのでしょうが、かなりの難曲ですね。特にギターのテーマはとってもいやらしいメロディ。生野さん大変そうでしたです。だから三味線を取り出して……もういいですね(笑)。構成自体もシンプルなのですが、シンプルな分後は腕次第っていう部分がウェイトをしめるので、複雑に入り組んだ曲よりも逆に難しい。8分の11拍子のドラムソロも大変だぁ。
なんか面白い音楽が回りに溢れてると、作曲する気が失せますね(笑)。聴いてて満足してしまうというか。と言う訳で、曲作り停滞中であります(ダメダメ)。
弟がやってるバンド ソルティー・ドッグ のライヴを見に行ってきました。
その前にタワレコに寄ってCDを一枚購入。例のDCPRGの「ミュージカル・フロム・カオス」を買おうと思ってたのですが見つけられずでした。しかしDCPRGって広いタワレコだとどこに置いてあるのかがよく分からなかったりしますね。JAZZコーナーを探したのですが無かったのですよ。DCPRGってCDショップ用の「ジャンル」っていうのは何なんだろ? ダンスミュージックかなぁ? それでDCPRGはあきらめて、前から欲しかったMiles Davisの"On The Corner"を買いました。今さらながらですが。ちなみにFragileの「雷舞」は一杯置いてありましたですね、面出しで。
しかしこの"On The Corner"っていうアルバムは凄いですなぁ。30年以上前にこんな事やってたんやね、マイルス・デイヴィス恐るべし。まさにダンス・ミュージック! 鳥肌ものでひっくり返ってしばらく動けませんでした(笑)。やられた。
あ、そういう話ではなくてですね、ソルティ・ドッグのライヴに行って来たのでした。難波は千日前の Another Dream というライヴハウス。8バンドが出演のイヴェントみたいな感じだった模様。約1年ぶりに見たライヴは新曲中心で初めて聴く曲がほとんどでした。この場所は初めて来たのですが、P.Aの音は「ロック系」っていう音作りでしたが、スネアの音がボクの個人的な好みでは無くて違和感がある感じだったのが印象的でした。でもこれはスネア自体のチューニングの問題もあるのかも知れませんが。やっぱりスネアって大事なので、持ち込んだ方がいいですね。これはスタジオでも同じ。というか、最近ボクはロックな音のするライヴハウスが苦手になったのかも知れません。多分pazapがここでやったら、ボクが叩いてる音の半分は聴こえないんじゃないかという感じがしましたから。だから意味が無いとか伝わらないとかいう訳じゃないですけれども。電話口でペコペコお辞儀してる感じですかね(笑)。でもロック系の音にしては音量はうるさ過ぎず、ちょうどいい感じでよかったです。
あ、全然ソルティ・ドッグのレポートになってないや……(笑)。
最近の悩みは、車道と歩道が白い線だけで示されてる様な道ばたを歩いていると遭遇する、直径15センチメートル位の水をこぼした様な跡。これはさっきまでここに駐車していた車のエアコンのドレンホースからの水なのか、それともメス犬のおしっこなのか? その跡を踏みそうになって、あわてて避けてしまう事があるのです。見分ける能力が欲しいところ。あ、そんな事よりも他にもっと欲しい能力があるじゃないの? という感じはしますが(笑)。例えば、林隆三と古谷一行の見分け方とか。
エアコンといえば、テレビを見ていたら誰かが「エアコンで一番電気を食うのは、冷房よりもドライです」なんて言い切っていたのですが、この「エアコンのドライ」っていう機能がボクにはいまいち理解できなくて困りどころなのです。
この「ドライ」っていう機能が当たり前の様に付く様になってから、どうも「冷房では乾燥しない」と思い込んでる人が増えたんじゃないかと思うんです。でも、もともとクーラーっていうのは乾燥するでしょ。だから先に困っていた、エアコンをかけた車の下からは水がポタポタと落ちてる訳ですし、家の場合もドライでなくて普通に「冷房」でも室外に水が出てるでしょ。あれは室内(または車内)の空気中の水分な訳で、それだけ湿度が下がってる証明、つまり「ドライ効果」がクーラーの構造上の標準装備だと思うんですが。なのに、何故別個に「ドライ」なる機能があるのか、そのあたりが素人目に謎な訳であります。それだけに「ドライの方が電気を食う」なんて言われたら、余計に頭ん中がこんがらがってパニックになりそうになるのですよ。ひょっとして「冷房」より「ドライ」の方が、何倍も一生懸命乾燥させてるのでしょうかね?
こういう事を思う度に思い出すのは、前に勤めてた会社の会長です。天井裏を通っているエアコンの配水管が詰まって水が漏れ出していて、それが天井にたまっていて、ある一定の水位以上に成ってとうとう溢れ出して来て、業者の人が来るまでみんなが必死になってバケツで受けたり、天井裏へ入って雑巾で拭いたりしてた時に、たまたま来てたその会長(結構なお年でした)はひたすら「水道の元栓しめろ!」ってわめいてたのでした(笑)。こういう人にはいくら説明しても分かってもらえないのですな。ここの冷房は水冷式かい! って突っ込みたくなりましたですよ。
ボクはどうもバンドなんかやってる割には、とてもバンド情報や楽器情報にうとくて困ります(嘘・困りません)。それで「ルインズ波止場」とか言われても、名前を聞いたりした事はあっても興味を示さなかったりしてるんですよね。無視というのではなく、気付かないという意味で。でも凄そうなバンドなので(ファンの皆様すみません。体験してないもので……)めも。かと言ってCDを買うかっていうと買わなかったりするんですよ、きっと(笑・これは手が回らないという意味です)。そういえば植村昌弘さんのCD買いに行ったら売ってないのでした。ご本人の日記によりますと、今月末で売り上げの集計があるのだとか。貢献できなくて残念。
おととい発売のFragile「雷舞」はとっくに手に入れていたけれど、昨日発売のDCPRGの二枚組ライヴアルバム「ミュージカル・フロム・カオス」が届かない(涙)。
いや、泣いてる場合じゃなくて、怒ってるのだ! Amazonに注文したのが二週間前。まだ発売されてないという事で当然「予約」扱いですよね。普通のCDショップで考えると、予約したら遅くても発売日当日には入荷、早ければ前日には入荷してるでしょ。でも今日Amazonで確認したら、「発送可能時期:通常4〜6週間以内に発送します。」だってさ。しかも同じ日に一括注文していたCD一枚と本一冊はDCPRGのアルバムが遅くなりそうだからか「先に発送します」なんてメールが。アホか! だってこのDCPRGの新譜、CDショップにはもう並んでるし、HMVのサイトでは今日現在で「24時間以内に発送」ですよ。予約じゃなくても二十四時間以内に発送されるんですよ、HMVでわっ! で、何でAmazonでは二週間も前から予約してたヤツが「4〜6週間」も待たなアカンねん! 怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒!!!!!
あまりに愉快で楽しい成り行きに、爆笑しながら「キャンセル」したのでした。チクショー!!
スラッシュドットを見てたら面白そうな話題が。
英国王立化学会は24日、「完璧(かんぺき)な紅茶の入れ方」を発表、ティーバッグではない茶葉(リーフティー)と軟水を使用し、牛乳は先にカップに注いでおくことが最善の作り方と指摘した。同会の発表文を読む限り、「化学的な見地」などを踏まえ、考察した末の結論とみられる。
→「完璧な紅茶」の入れ方を教示──英王立化学会 (CNN.co.jp)より引用
これは科学的な立場からの「完璧な紅茶の入れ方」という事なのですね。そして初めて知ったのですが、「ミルクが先か、紅茶が先か?」なんていう論争があるんだそうですね。ボクなんかからしたら、まったくどっちでもええやん! ってな話しなのですが、どっちでもええ話しを必死になって議論するっていうくだらなさこそ面白かったりするんですよね。山下洋輔さんや筒井康隆さんとかがやってた「冷し中華」の論争 (参照:全冷中「冷し中華祭り」秘話) みたいに。
このまえ見た「ドント・トラスト・オーバー30」がかなりボク好みの芝居だったので、あれからずーっと後を引いておりますです。もう一回見たい。でももう終わってしまったのでした。
出演されてた みのすけ さんのサイト 月は僕の味方 の日記を読んだりすると、ボクらが見に行った次の日の千秋楽はかなり盛り上がったようで、涙のオールスタンディング・カーテンコールを体験したかったなぁと、ちょっと悔しがっております。でもボクらが見た土曜日のソワレだって、ユースケさんも奥菜恵さんもちょっと泣いてた。お客さんも泣いてましたし。
それでサントラ(これは一般のCDショップでも買えるのかなぁ?)をずっと聴いてるんですが、これもボク好みで聴いてて飽きないです。今回の公演で新谷真弓さんのファンになってしまったのですが、その新谷さんが歌う「うんこまみれの時間旅行」とか、ごま団子のうた「ゲバルト・ア・ゴーゴー」とか、犬山犬子さんの歌う「暴力猿」とか最高に好きです。劇団四季には出来んやろ、こんなの! いや、やりたくないって言うと思いますが(笑)。そういう所が好きなのですが、逆に言うと「そういう所が嫌い」って言う人も一杯いる訳で、ネット上の感想なんかを見ていても、結構意見が分かれてて楽しいですね。
ただ、このサントラの録音風景を想像したら結構笑えました。
「うんこまみれのぉー」
「違う違う。もっとうんこにまみれてる感じで。」
「ハイ。うんこまみれのぉー。」
「いやいや、もっとうんこの気持ちに成って!」
「え、うんこの気持ちですか?」
「それから、うんこのうにもっとアクセントつけて。」
……以下もっと下品な想像が膨らんだのですが自粛(笑・もう十分下品)。しかし女性コーラス軍団まで「うんこまみっれぇ」なんてやってますよ。なんて最高なサントラなんだ。ぜったいラジオ番組でオンエア出来ないでしょうね(笑)。
ケラさん監督でともさかりえが主演の映画「1980」が秋くらい(?)に公開されるそうで、楽しみです。みなみ会館での上映を切に希望!
この前買ったDVD-R/RW焼き機 LDR-42F/M は、G4のみの対応だという事なのですが、G3のiBook(700)/OSX 10.2.6/B's Recorder GOLD X(1.0.9)でも(今の所)問題なくDVDが焼けてます。 BHAのサイト上でも次の様に書かれてますし、保証は出来ないというだけの話しの様ですね。 burn-proof対応してるので、burn-proofを有効にして書き込んだ方が安全なのでせう。
PowerPC G3プロセッサの450MHz以上を搭載した機種であれば恐らく動作に支障はないものと思われますが、それらの機種も含め、一切動作保証対象外とさせていただきます。
ただ、やっぱりDVDのメディアの質とかは相性とかがあるという話しも聴きます。まぁこれは今回のケースだけの話しじゃないとは思いますが。
現在、Mac OS Xのカーネルドライバの影響で内蔵ドライブを送り側ドライブとして使用することができません。
→DISC DUPで内蔵ドライブが送り側ドライブとして、使用できません。(FAQより)
なんて書いてある件ですが、G4のOS9上のB's Recorder GOLD X(1.0.9)でも内蔵ドライヴを送り側に出来ませんでした。なんでじゃ? ちなみに前のヴァージョンのB's Recorder GOLD(1.7.9)では内蔵を送り側に出来ました。なんでじゃ?? これOEM版だからいいとして(いいのか?)製品版もこれで売ってるんでしょ? やっぱりヴァージョンアップしなくてよかったと思ったりしました。BHAさん贔屓にしてたのになぁ……。
去年の今頃、たまの知久寿焼さんのソロ・ライヴを初めて見に行って、その強烈な世界観に打ちのめされて、ボクの中で一番好きなヴォーカリストとなってしまったのです。ちょっとこれをやられると、なんかちょっと卑怯という感じですけど。誰も太刀打ちできない感じとでも言いましょうか。何が凄いってやっぱり、うたが始まると向こうから得体の知れない「知久ワールド」が束に成って襲いかかって来て、身動きが取れないくらいに包まれてしまって、毛穴の中に入ってくる感じ。こんな「世界が押し寄せてくる感じ」を味わったのは今までに無かっただけに、しかもギターとかウクレレの弾き語りでですから、その凄さはやっぱり卑怯(笑)。
それで今日は知久さんのうたを、今持ってるそんなに多くないたまのアルバムからベストCDを作ったりしてみました。たまは今年は芝居の活動が多くてライヴとかは見られそうにないので残念ですが、8月には知久さんのソロが見られるので楽しみ。
2003年06月12日のパザ日誌で書いた、 関堂幸輔 ― the Jurisprudentさんの M4 (メディア批評日記)2003年 6月 11日の「春の祭典」5連符のナゾについてのその後の経緯が、同じくM4 (メディア批評日記)の 2003年 6月 21日に書かれております。このパザ日誌についてもリンクして頂いて、ビックリ。というか、かなり照れくさい感じでして。なんせお力にはなれないと思って、コソコソっと書いたつもりが(公開しといて「コソコソ」も無いですが・笑)、見られてしまったのですね(笑)。
スコアでちゃんと「5連符」として書かれているのならば、次に考えられるのはいわゆる「緩急」かな? と思っていたのですが、それにしてもいかにも「8分と3連」だしなぁ……? とボクも思っていたりしたんです。まだこれから進展がありそうなので、これからのさらなる展開を期待して、ワクワク待つ事としましょう。ボクは調べる術も持たないので。もしこれを見ている方で、情報や見解をお持ちになった方がいらっしゃいましたら、是非教えて下さいませ。
昨日の夜、いつも使ってるMac用のブラウザCaminoが急に起動しなくなりまして、というか、正確には起動したとたんに落ちると言う感じです。~/Library/Application Support/Chimeraや~/Library/Preferences/org.mozilla.navigator.plistを削除しても同じ。最新のビルドを立ち上げた時になったので、それを元に戻してもダメでした。色々と悩んで、結局はその前にインストールしたDivX5.0.6が悪いんじゃないかと、/Library/QuicktimeにインストールされてたDivX5.0.6のコンポーネントを外したら、何事も無かったかの様に起動して解決。でも何故かBookmarks.xmlがクリアされているんですな。何故??? とりあえずバックアップを取ってあったので復活させて事なきを得ましたが、最近のCaminoのナイトリービルドは調子悪いですねぇ。
それはそうと、ドラム担当らしいメモをひとつ。大阪の谷九にあるドラム専門店 ACTさんの主催(?)で、 今度の土曜日にヴァージルドナティのドラムクリニックがあるんですが(ボクは行けませんが……)、八月二日(土曜日)にはビリーコブハムのクリニックがある模様。これは是非参加したい所ですが。うーむ。叶うかな?
ストラヴィンスキーの「兵士の物語」大阪と滋賀公演のめも。見に行きたいけれど無理かも。そういえば、この前図書館でロリン・マゼールがヴァイオリンを弾く「兵士の物語」のCD「マゼール(コンダクツ|プレイズ)ストラヴィンスキー」を借りて来たのだった。まだ聴いてないけれど。
ドント・トラスト・オーバー30@大阪厚生年金会館芸術ホールを見るために、昼頃京都を出発。
今日と千秋楽の明日は昼夜の二公演なのですが、ボクが見に行くのは夜の部(午後五時三十分開演)なので、その前に日本橋へ。別に買う物もなくフラフラとSofmapのクリエーターズ・ランドへ行ってみたら、中古の1Uラックがあったので衝動買い。1Uラックを持ってなくて、pazapで使う音源(ハーフラック二個)をしょうがなく2Uのラックに入れていたので、これでちょっとだけ身軽になるのでした。あと石立鉄男さんのサンプリングCD(?)とかがあってちょっと興味津々だったりしましたが。
それから昼ご飯を食べに自由軒へ。実は始めて行ったのですが、やっぱりまずは「名物カレー」という事で注文。でも店員さんは厨房に向かって「インディアン一つ」とかって言っているのですね。「名物カレー」は「インディアン・カレー」という事なのでしょうか? で、インディアン・カレーって何? インディアンがカレー食ってたの? などと色々と考えながら食ってました。ちょい辛めのカレー(ご飯とまぜたもの)の真ん中に生玉子を落としてあるスタイルです。
超有名店という事で、期待し過ぎたからか味は期待したほどではありませんでしたとさ。家のカレーの最終日に、鍋の中にご飯を放り込んで同じ様にして食べるのですが、どっちかっていうとそっちの方が美味しいような(笑)。ちなみにボクの味覚は変ですので、信用しないで下さいな。でもこのお店は味が有って楽しいですね。店員さんがみんなおばちゃんで、マニュアルばっちりのファミレスやファーストフードとは逆の手際の悪さ(笑・悪く言ってるんじゃないですよ、これがいいんです。これがなかったら次は絶対に行きません)とか、さすが大阪! という感じで待ってる間もワクワクで楽しい。また行こう。
それからFM大阪やなんばHatchなどが入ってる複合施設、 湊町リバープレイス あたりを歩いてると、なんかイヴェントをやってるようなのでちょっと寄り道。何か音楽学校(専門学校?)の主催するイヴェントのようで、屋外に二つステージがあって、一つはダンス・パフォーマンスっぽいの、もう一つはバンドとかの演奏をやってまして休憩がてらに見学。いやぁ若いですなぁ。暴れ系のトガッたバンドで、やたら暴れるんですが自分の楽器は絶対に守る冷静さを隠しきれないパフォーマンスを、ゲラゲラ笑いながら鑑賞。いやぁ面白かった。何が面白かったっていうと、ヴォーカルの子がドラムの所に行って、バスドラの上に乗ってドラムを煽ってたときのスタッフの表情ですね。全体重かけてましたからねぇ、ビビってたんじゃないでしょうか。そのあと施設内に入ってみると、「マンハッタン・ジャズ・クインテット」なんて書いてあったりして、目がハートになったものの、公演はもう終わりかけてる時間だったのでした。残念無念。
それから、川のそばでジャンベかなにかを練習してたと思ったら、コンビニ冷麺なんかをすすり始めた人を橋の上から左手に見ながら、厚生年金会館まで歩いたのでした。芸術ホールは前は中ホールと言ってた所。今回始めてでした。夕方五時開場。土曜日の夜の部ということでしたが、二階席には以外と空席がめだってる感じ。一番前の席というのは分かってたのですが、ステージと席の間隔が他の席と席の間隔と同じ位、つまり座った目の高さはほとんど舞台の床の高さという感じでビックリ。多分舞台を前に足してあるのだと思うのですが。しかしこれだけ狭かったらさっき買った1Uラックが邪魔で、人が通る度に気を使わないといけない代わりに舞台に近くて嬉しいといった所。一応コインロッカーに入れに行ったのですが、さすがに1Uラックは入らなかったですね。
開場から開演まで三十分と言う事で、「もう開演?」という感じで始まりましたドントラ。三時間半の長い芝居とは思えない程、面白くて時間があっという間に過ぎてしまった感じです。ミュージカルといっても生演奏はたまくらいだろう、と思っていたのですが、ちゃんと豪華なバンドさんも入っててビックリ。ユースケ・サンタマリアさんも奥菜恵さんもいい感じ。まわりはどうもユースケファンが多かったみたいで、奥菜さん目当ての隠し撮りヲタクっぽいのも近くには居なかったのか、いや、きっと居た筈なのですが。ケラさんの本も演出も面白くて、歌もよかったです。犬山さんの「金魚鉢」はちょっと聴き取り難かったのと、やっぱり知久さんの強烈な「味わい」と比べてしまうので残念でしたが、サントラで聴くと悪くなかったりしました。
今回一番思ったのは、ケラさんがこの芝居を書く時に例の「イラク戦争」が起こったというのが影響してるのか、戦争に巻き込まれるんですね。そのあたりの触れ方が上手いなぁと思いました。絶妙なバランスを保ってる感じといいますが、つまり「これ以上いくと重くなり過ぎる」というポイントがあって、そのポイントよりは上に行かないんですね。上手く落とすんです。だからって軽い訳じゃないと言う微妙な所があって、それは凄い共感できました。ボクが高校の頃に演劇部が全国大会に行ったんです。ボクは四国大会突破まで在籍してて、全国大会はバンド活動を取って辞退したんですが、その芝居が「戦争」をテーマにして、しかもわざと重くなくしてある作品だったんです。その方が逆に「恐怖」があるんじゃないかという意図もあったと思うんですが、全国大会でこの芝居を見た人からその点について批判する感想が多かったりしたらしいんですね。踊りながら「原爆許すまじ」を歌うとは、考えられない……とか。戦争反対を叫ぶという事に対して、どうも「険しい顔をして拳を振り上げなきゃいけない」とか、そういうのデモだけでいいじゃの? という話で、表現する方法として「それだけ」というのはまったくナンセンスですよね。パンフレットにケラさんが書かれているんですが、ちょっと引用します。
世界の情勢に憤る気分をまともに作品に向かわせることは、これまで慎重に避けて来た。それは表現の力を衰弱させることにしかならないとおもっていたからだ。
→Don't trust over 30 パンフレットより引用
「戦争なんかやめようぜ!」なんていう歌詞が入ってるから「反戦歌」なんじゃなくて、そういうのは表現者の表現そのものによって「反戦歌」になるんだと思うんですよ。勿論、歌詞もその表現のひとつには代わりないのですが、それが「戦争なんかやめようぜ!」でなくてもいい。逆にそれはケラさんのいう「表現の力を衰弱」になると思うんですよ。それこそ「戦争なんかやめようぜ!」と言いたいのならデモするなりしたらいいだけの話しで、それを違う方法で表現するのがそれぞれの分野の表現者なのだと思います。この辺りを絶妙に笑わせながらもジワっと攻めて来る辺りは個人的に良かったです。
あれだけ笑わせ楽しませて、一番最後に奥菜恵さん演じる年老いたメグミが息を引き取った時、静寂の中から絶妙のタイミングで流れて来た「金魚鉢」のギターには、ちょっと涙がでそうになりまして、知久さんの歌も効きまして、しかも最後のみんなでの合唱も良くて、素晴らしいエンディングでした。夢の中に居るかのような時間が過ぎた後でも、あとに引く感じに浸りながら、本当に寝てしまって、本当の夢になってしまうのが名残惜しいから、はなかなか寝付けない夜でありました。